2012年12月16日より、日本のKindleストアでも70%の料率を選択できるようになっています。以下の記事は、料率を35%しか選択できなかった時点の内容で書かれています。その点をふまえてご覧ください。


こんにちは。佐々木です。

いち早く個人出版に取り組んでいる『Pの刺激』のヘリベマルヲさん、『Gene Mapper』の藤井太洋さん、『未来少女ミウ』の 山田佳江さん、『残念な聖戦』の代々木犬助さん、『Kindleに閉じ込められた男』のKindle Gamebooksさんらの発言をまとめた「Kindleインディーズ本の適正価格は?」が話題となっています。
そこで、そこから派生したツイートやブクマコメントまで含めて、個人出版の電子書籍の値付けについて考えておくべき論点を9つにまとめてみました。

これだという正解があるものではありませんが、今後の参考としてぜひご覧ください。


アフィリエイターの利益まで考える




詳しく調べてみますと、Amazonのアフィリエイトの料率は、スタンダードプランは3%から、パフォーマンスプランなら3.5%からとなっています。そのため、800円の新書をパフォーマンスプランで紹介した場合は28円となりますので、その価格で比較検討したほうがよさそうです。
なお、この料率は2012年12月現在のものです。


紙の本の印税を考える




紙の本でも出版されているライターの安田理央さんのご意見は、紙の本の場合の印税も考える、というものでした。ちなみに、安田さんの『安田理央のAVレビュー大全1987-2012』は現在300円で販売されています。


文庫本の値段を考える




普段から本を読む習慣のある読者にとっては、身近な文庫本の価格が比較対象になりますよね。


ボリューム(文字数)による値ごろ感を考える



『Gene Mapper』の藤井さんのご意見。長編と短編を使い分けられる値付けを考えられているようです。読者目線だと、ボリューム(文字数)=消費時間ともいえると思いますので、30分で読み終わるものと、2時間かかるものでは、やはりそれぞれに最適な値段がついていてほしいですよね。


海外の最低価格も考える




そういえば、100円という安い値段がつけられるのは、日本のKindleストアだけなんですよね。


安すぎるとちゃんと読んでもらえないのでは?





読者としても、「安かろう悪かろう」と思ってしまう気持ちは理解できますよね。もちろん、「こんなものにこんな高い値段をつけやがって」という気持ちが湧く場合もあるわけですが。


安ければ安いほどいいのでは?


現時点でのネット上の意見では少数派のようでしたが、同人出身の作家さんからはこんなご意見も。

id:inubousaki
個人的に最安値に設定しました。安ければ安いほどいい結果になると思うのは同人作家だからでしょうか。本当は無償がいいんですが。

http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/417453

そしてもうひとつ。「安ければ安いほうがいい」という意味とはちょっと違いますが、「やはり安いものが主力になるだろう」というご意見がこちら。

価格だが、100円以外では売れないとおもう。価格は100円に固定化される。
無名の著者の本がうれるには100円という価格は固定、
あとは内容のボリュームで勝負ということだ。

(中略)

なので、この市場においては、100円だからといって、100円程度の中身のコンテンツであるということにはならない。100円なのに、すげー楽しめる、信じられないほどおとくな、フィクションというのがこの市場のスーパースターになるだろう。

kindel出版をやって直感した4つの価格帯の4つの有望コンテンツ

元記事には、より深い考察が詳しく載っていますので、そちらもぜひご覧ください。


高くてもまったく問題ないのでは?



希少性という意味では、かなり高額でも買われる本はあるのではないか、というご意見。どんな本になら1万円だせるかな? とつい考え込んでしまいました。


koboのことも考える


今回の議論は、Kindle本を中心にしたものでしたが、今後Kindle以外でも販売する人が増えてきた場合、異なるプラットフォームの仕組みも考慮に入れたほうがよさそうです。

たとえば、kobo writing lifeを通じて個人出版した場合、著者は最大で70%の料率を得ることができますが、その際の最低価格は$1.99(約165円)です。それを下回ると、35%しか選択できません。つまり、Kindleで100円で売っている本をkoboでも100円で売ろうとすると、koboの魅力である70%という料率の恩恵を受けられません。そうすると、Kindleでも165円で売っておいたほうがいいのでは、と考えることもできますね。

というように、他のプラットフォームの値段も考慮に入れることが必要になってきそうですね。



今回の特集は以上です。
キンドる速報では今後も、著者向けに役立つ情報を提供していきます!

関連リンク


Kindleインディーズ本の適正価格は?
・タイトル画像 http://www.flickr.com/photos/rwp-roger/3186643427/

コメント

 コメント一覧 (1)

    • 1. 名無しのリーク
    • 2016年06月29日 10:21
    • 香川県ルー餃子のフジフーヅはバイトにパワハラで指切断の大怪我を負わせた糞ブラック企業
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