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はじめに


こんにちは。佐々木です。

11月30日に募集を開始し、急遽開催した「ダイレクト出版オフ(2012冬)」。大盛況のうちに終わらせることができました。ご参加いただいたみなさま、誠にありがとうございます。

当初、上限を36席のつもりで開始した募集は1時間で埋まり、その反響を受けて追加した12席も再告知後すぐ満席となりました。また開催当日も、脅威の参加率の高さと時間厳守で、定刻にはほぼ全員がそろってオンタイムでスタートするという、それだけで参加者の熱意を感じられるイベントでした。

さらにパネルディスカッションでは、会場にいらっしゃったみなさまに飛び入りの回答者としてご協力いただきながら、一部でマイクなしの生声の応酬が発生するなど、白熱した議論を行うことができました。

ちなみに、ご来場いただいたみなさまには事前にアンケートをお願いしていたのですが、なんと、電子書籍での個人出版の経験者が40%(!)を超えていました。
また、「好きな本を一冊だけお答えください」という質問にはこんな回答が寄せられました。イベント終了後にいただいた「あの表紙の一覧をもっと眺めていたかった」というリクエストにお応えして、ここに公開したいと思います。



まるで「スゴ本オフ」のような光景ですが、「ダイレクト出版オフ」です。


ダイレクト出版オフという名前について


イベント名は、実は当初は「セルフパブリッシングオフ」とするつもりでしたが、最後の最後で「ダイレクト出版オフ」と変更しました。

理由はふたつあります。

ひとつは、カタカナ12文字だととっつきにくいのではないか、という感覚的なもの。
そしてもうひとつが、実は「個人出版」(あるいは自己出版)というキーワードそのものが「自費出版商法」と勘違いされているケースが非常に多い、という事実です(これについては後段の「livedoor Blogユーザー1000人を対象とした意識調査から」で記載します)。

そのため、一字違いで勘違いされやすそうな「個人出版オフ」や「自己出版オフ」を避け、とりあえず「ダイレクト出版オフ」としてみました。

また、これはイベント命名後に、参加者から集めたアンケートからわかったことですが、個人ではなく、編集者を交えたチームで出版した(あるいは、今後していく)というケースが多々ありました。

つまり、KDPやkobo writing lifeやパブーに感じる本質的な価値は、「個人で行える」ということよりも、「ダイレクトに行える」ということにあるのではないかと考えました。取り組むメンバーは、個人かもしれないしチームかもしれない。しかしそのどちらにしろ、本を制作したり販売したりプロモーションしたりといった一連の活動を行い、そのフィードバックをダイレクトに受けられるということにこそがおもしろさがあるのではないかと思います。

というわけで、「ダイレクト出版オフ」という命名が正しかったかどうかはわかりませんが、2012年12月時点の実感を記録するものとして、記載してみた次第です。

それで以下よりレポートをお楽しみください。


セミナーレポート


みなさんこんにちは!中の人☆カンザキです。
約2時間のセミナー、大変盛り上がりました!
会場はNHNJapan(株)がある、渋谷ヒカリエの27F。関東平野の夜景を一望…しきれない雨天にもかかわらず50名近くの方にお集まりいただきました。

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参加者の半数近くがKDP出版経験がある方。平日は何をしているのか生業を晒しますと、出版業・編集・デザイナー・WEBメディア・自由業等々、常日頃からクリエイションしている方々ばかり。

開催中は録音・録画・つぶやきOK、無線LAN完備・電源アリ、という野放し自由なスタイルでしたので、積極的にTwitterやブログを運用していただきました。各位のつぶやきは下記リンクから。

今回は筆者にあてた内容がメインで、特にパネルディスカッションタイムでは、イベント発起人いしたにまさき氏とNHNJapanの佐々木が参加者の生声を拾いながら進行。

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特に白熱したネタは
・紙と電子書籍の違い
・編集者や出版社の必要性
・ぶっちゃけいくら儲けられるの
・なぜ電子書籍に二の足を踏むのか
・EPUB機能の有利性

の5点。

『紙の代換品ではなく、WEBの延長としての電子書籍』
これは佐々木の持論ですが、上記の点を紙と電子で比較しつつ討論しました。
保守的な出版業界に成り代わるのではなく、「本ならざる本」という新しい本。
Kindleの登場で『セルフパブリッシング』の黎明期を迎えています。

Twitterでの討論も盛り上がりましたので一部ご紹介。




セミナー後の懇親会も引き続き多数の方にご参加いただきました。
そこでも熱く交わされる各位の意見。そして名刺と乾杯とビールも飛び交いまくり…。
このセミナーが、新たな交流の一旦となれば幸いです。

次回は、読者側に視点をあてた「電子書籍を本屋で買う」イベントを企画しています。

デジタル本を実店舗に


2013年1月15日(火)~22日(火)
個人出版「棚」企画
下北沢 本屋 B&B
東京都世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F

詳細は追ってキンドる速報でお伝えしますので、お楽しみにどうぞ!

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livedoor Blogユーザー1000人を対象とした意識調査から


こんにちは、ネジレた毛玉の中の人斉藤です。私からは、当日発表したスライドからアンケート集計部分を公開させていただきます。



このスライドでは割愛しましたが、自由回答記入欄には、「お金がかかるからやらない」とおっしゃっている方が10名以上いらっしゃいました。自費出版を持ちかけて言葉巧みに高額料金を取る悪質商法と混同されてしまっているようです。ちょっとウェブを検索してみても、注意喚起の情報が見つかりますね。
- 自費出版商法が利用する「本を出したい」気持ち[絵文録ことのは]2006/12/07
- 【騙されるな】中高年を狙う“自費出版”商法に注意を! - 政治・社会 - ZAKZAK

そうしたことも踏まえて、私たちが今後推進するべきことをまとめてみると、以下のようになるでしょうか。

「正しい情報とともに認知度向上」
- 誰でも出せる! 読める!
- 紙じゃない! 色々な端末で読める!
- 高額費用はかからない!

「出版の支援体制」
- より簡単な操作・手続きで出版できるように
- 表紙画像だいじ

「色々な挑戦をしていいという空気の醸成」
- ブロガー出版の背中を押す
- レビューの促進

ブロガーの皆さんと一緒に盛り上げていきたいですね。

イベント終了後の反応から








関連リンク


「ダイレクト出版オフ2012冬」無事開催、そしてさすが初回イベントらしい高密度のイベントになりました - みたいもん!
ダイレクト出版オフ2012冬まとめ #ダイレクト出版オフ - Togetter
Direct Publishing 2012 Winter - 安藤日記
EPUB書き出し機能が縦書きに対応しました! - livedoor Blog 開発日誌
ダイレクト出版オフと「編集」の話 - HeartLogic

セルフパブリッシング狂時代 [第二版] - 紙の代替ではなくウェブの延長としての電子書籍セルフパブリッシング狂時代 [第二版] - 紙の代替ではなくウェブの延長としての電子書籍
著者:佐々木 大輔
(2012-11-11)
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