エスパー伊東の年収が2,000万円超えている…だと!?

それを知って以来「熱々おでんニコニコ食い」を引きつり笑いでしか観れなくなった、キンドる速報ライター☆イマガワです!

明けましておめでとうございます! 初詣、初笑い、仕事始めは済ませたと思いますが…初「ホラー小説」はまだですよね?

そんな貴方にオススメしたいKindle本はコチラ!

りらりらんりらりらん
著者:鬼藤 凛
販売元:自己出版
(2012-12-29)
販売元:Amazon.co.jp

犠牲者に選ばれたのは


とある中学校。残酷な少女に選ばれたのは5名の中学生男子だった。

惨殺されたイジメられっ子。謎の自殺を遂げた主犯格のイジメっ子。同じ時期に失踪した3人の同級生たち。世間やマスコミは「失踪をともなった不可解な中学生男子リンチ殺害事件」と報道して騒ぎ立てる。だが、しかし!

犯人は、私です


物語の冒頭。静かに、そして高らかに真犯人が名乗りをあげる。少女の名は高崎響子。14歳の女子中学生。学園に舞い降りた死の天使。

響子は、3限目の休み時間を利用して「同級生」を殺害する。すばやく、そつなく、死体の後始末もエレガントに。

殺める少女の汗は美しい


この小説はミステリではありません。犯人は明らかです。本編中に少女が歌うようにして語る生い立ちによって動機もはっきりしています。

われわれ読者は、ただ眺めていればよいのです。彼女が…響子ちゃんがキラキラした汗を流しながらその手を血に染めていく光景を。読んでいて背筋が寒くなりつつも、画面をタップする手が止まらなくなるほど引きこまれました。

死体とは、調度品だ


響子は殺す。公園で、学校内で、地下室倉庫で。入念に準備をして。凶器はすべて自宅にあったもので済ませる。木刀、包丁、鞘付きナイフ、ビニル紐にハッカ飴。それらを駆使して殺したあと…なんと死体を自宅に持ち帰ります。そして…。

コワシ、コワサレ…母娘の因縁の決着は!?


冷血漢の父は、響子の母を壊した。壊れた母は、娘の響子を虐げて壊そうとする。壊されかけてもなお正気を保とうとする響子は、優れた知性としなやかな肉体を駆使して同級生を殺しまくる。そして最期には、入院している母の病室へ…。

この忌まわしき連鎖の結末は、読めばわかる!

日本ホラー小説大賞の最終選考作品


しかも本人が「16歳」の時に応募した結果というのだから、まさに涙サプライズ!


kitourin


「日本ホラー小説大賞」は、角川書店とフジテレビが主宰している新人賞です。黒い背表紙で文庫サイズのアレです。わかりますか?

有名な受賞者としては「悪の教典」「新世界より」の貴志祐介。「ぼっけえ、きょうてえ」のエロいおばさまコメンテーターこと岩井志麻子。170万部超のベストセラーでゲームは100万本超のヒットを記録、さらに映画化もされた「パラサイト・イヴ」の瀬名秀明。直木賞作家の道尾秀介や朱川湊人もホラー短編賞出身者です。

さらにさらに、テレビでおなじみ直木賞作家の石田衣良も、デビュー作と同時期に候補作に選ばれていたりと、まさに才能の湧きでる泉のごとき小説新人賞なのです。本作「りらりらん」は、その最終候補作なのだから、面白さは折り紙つきです。

無料で試し読みができます。ぜひ手にとってみて、残酷なのにどこか美しいストーリーをご堪能あれ!

  • りらりらん
  • 著者:鬼藤凛
  • 価格:1,000円
  • 読了にかかる時間:約1.5時間(個人差があります)
早熟の天才度
★★★★★(5)
残酷描写度
★★★☆☆(3)
殺すときは体操服を着用する度
★★★★☆(4)
総合
★★★★☆(4)

ほかの最終選考作品


実をいうと。キンドる速報でレビューした、ヘリベマルヲ「Pの刺激 - Punk is UnknowN Kicks -」も同賞の最終候補作なのです。こちらも魔術的リアリズムが堪能できるホラーミステリ小説の良作です。

このようにKDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)によって、埋もれていたキラ星のような才能がKindleストアに集結しつつあります。ようやく、今年こそは、正真正銘の電子書籍元年だと言えるのかもしれませんね。

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