みなさんこんにちは!
下戸な酒好き☆カンザキです。美味しいからって自重しないと、あとで後悔するってわかってます! 飲むけどね!

本日は生ワインあるいはウォッカ片手に読みたい、こちらの一冊をご紹介します

酒を飲む酒 (ナベックス文庫)酒を飲む酒 (ナベックス文庫)
著者:桜風 涼
販売元:ナベックス出版
(2013-01-02)
販売元:Amazon.co.jp

男心を知りたければ、この本を読んで欲しい。

50歳を目前に、仕事に行き詰まり人生に疲れた男が、外国人が多く集まるバーで、3人のいい女と出会う。モテないはずの男が、いい女の気を引く瞬間が訪れ、その時間がゆっくると流れてゆく。
その時の男の心理、女それぞれの心理を独特のタッチで描いてゆく。

男が女を好きになる瞬間。
そして冷めてゆく瞬間。
そして、いい女にモテる瞬間。

そういった人生の一コマ一コマを読み解く先に、新しい人生観が開けるはず。

日本児童文芸家協会会員の桜風涼の、物語のような世界観で、男性心理の奥底を描写してゆく一冊。

著者:桜風涼は、日本児童文芸家協会会員、8年の塾講師経験の後、女性セブンや週刊ポストの記者として、全国を取材。
オウム事件等で週刊誌記者に疑問を感じ、廃業。
その後、WEB童話アニメーションで、岸田今日子さんややなせたかしさんなどと、数多くの作品を輩出。


こちらはアダルト指定の書籍ではありませんが、「大人にしか解らない」であろう世間の世知辛さ、寂しさ、エロスが盛り込まれております。そういう意味ではアダルト指定かもしれません。仕事帰りにおひとり様で飲むのが好きな方にオススメいたします。

男女が寄り添うバー


この短編小説は、とあるバーの出来事を店に居合わせた客それぞれの目線で描いています。短編でありながら、時系列と舞台は同じなので、長編小説としても読めます。
外国人客が多く常連同士仲がよい。白人のマスターが切り盛りしており、店内の空気はまるでニューヨーク。この店に来る女性は外国人男性が目当て。日本人男性が相手するのは、外国人男性に相手にされなかった女性か、ハナから外国人に興味のない女性。
このスタンディングバーの立地を想像すると、六本木か恵比寿、銀座あたりでしょうか
…しかし、アルコール一杯ALL500円は破格のような。


オトナは心で会話する


主人公は小説家のアラフィフ男性。好きな酒ウォッカにライムを絞っていただく。常連たちには「先生」と呼ばれており、カウンターでノートPCを開いて作品を執筆するのが常。店内の人間観察をしている。

第1話は彼の目線で、カウンターの隣人女性を観察します。
やがて彼女と言葉を交わさないまま、目配せと体温で情熱を交換するのです。

店内で主人公に関わる3人の「いい女」とは

赤ワインの女:
80年代のようなミニスカートがよく似合う。肉付きもよく魅力的で挑発的な雰囲気。先生は「この世で一番すばらしい女。自分にふさわしい男との出会いのために、人生の時間を使っている」と褒める。他の常連客からは、プライドが高すぎると嫌われている。

若い女:
学生から上がりたての女性営業マン。店内では珍しい20代前半。六大学を出ており英語が得意なので、店内の外国人男性とも怯くさず話せる。先生曰く「若い女。ふつうの日本人の男は気後れする美人、しかし、俺には痛い女に見える」ちなみに下着はつけていない。

女性バーテン:
先生に思いを寄せる女性バーテンダー。赤ワインの女や若い女が近づくたびやきもきする。先生曰く「気が利く店員で、俺が欲しいと思うタイミングで注文を聞きにくる。これがアメリカならチップでもだしてやるべきなのだろう」。

男女のやりとりは挑発的で、どちらがどちらの手のひらで転がされるのか緊迫感があります。
女性読者なら、この主人公の心境を読み解くことで男心がわかるかも。男性読者なら主人公に共感を抱くとともに、女性の落とし方を学べるはずです。

酒の席で一戦交える男女、あるいはひとりの男を狙う3人の女。小さなバーで起こる恋の紛争をご覧ください。


成人向け度
★★★★☆(4)
主人公の男前度
★★★☆☆(3)
酒の美味さ度
★★★★☆(4)
総合
★★★★☆(4)



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