こんにちわ!
キンドる速報ライター☆イマガワです。

歴史のマロン……じゃなくてロマンを感じさせる、超大作のご紹介!


※この書籍は、2013年3月18日現在、販売を一時見合わせています。3月31日、販売が再開されました。
4月2日現在、販売を一時見合わせています。


架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編架空の歴史ノート-1 帝国史 分裂大戦編 [Kindle版]
著者:設楽陸
出版:レベルアップ出版
(2013-05-07)

小学生の時、勉強が大の苦手で先生の熱心な語りが右耳から左耳へと日々抜け続けていた僕は、その脳内の空虚さを埋めるべく授業中、ノートの片隅に架空の王国の物語と年表を描いて遊んでいた。

描けば書くほどその一人遊びにハマり縦横無尽に拡大してゆく世界。

人類が生まれ、文明が形成され起動し始める新世界の時流、大帝国の繁栄と落日、全世界を巻き込んだ大戦争、英雄たちと人々の織りなす物語、政治の駆け引き...それはただの落書きか? 妄想か? 拡大し続ける新世界のヒストリア!




人類帝国衰亡史


表紙は『コクヨのキャンパスノート』。作者が、大学の講義中に「人類史を参考にした架空の歴史」を落書きしたものです。落書きしたノートをスキャンした画像が、130枚以上収録されています。

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「人類王朝 体制図」

作者は美大卒


設楽陸(@RIKUsitarakAERU)さん。ご本人のプロフィール(参照リンク)によれば「名古屋造形芸術大学 美術学科 総合造形コース 卒業」とあります。

本作のイラストは「中学生男子が描き殴ったかのよう」に見えるのですが、冷静にイラストを観察してみると、遠近感が正確であったり、人体のバランスが絶妙だったりします。正統な美術教育を受けているので、本作のヘタウマっぷりは、あくまでも表現の一環と捉えるべきでしょう。

壮大な歴史スペクタクル


130ページを3回通して読みましたが、とても面白い! 歴史を扱っているので内容は複雑ですが、文章は少なめ、イラストが多めなので、マンガ感覚で読めます。たとえば、岩明均『ヒストリエ』が好きな人には、ぜひ手にとってほしいキンドル本です。

この『架空の歴史ノート』は、おそらく、ローマ帝国の歴史を下敷きにしていると思われます。アイザック・アシモフ『銀河帝国興亡史(ファウンデーションシリーズ)』や、筒井康隆『虚航船団』と同じ系譜の作品です。

分裂大戦の勃発


大きく「歴史が動いた」のは新暦436年ごろ。第27代皇帝バルバロサが「テラ教」を弾圧したことに端を発して、人類帝国との盟友協定を破棄する周辺国が続出。その数は大小あわせて72カ国にも及びます。「分裂大戦」の勃発です。人類帝国の支配体制に不満を持っていた諸侯たちが、混乱に乗じて行動を起こしたのです。

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「バルバドーラ侵攻」

反乱は失敗


離反した諸侯たちは、帝国軍がほこる数百万の軍勢によってふたたび制圧されてしまいます。このときに滅ぼされて他国に亡命した「バルバドーラ帝国」の「皇帝ミシャニム」は、約20年後に捲土重来して、人類帝国を滅亡させることになります。

帝国内の権力闘争


「分裂大戦」のどさくさに紛れて、人類帝国の宰相ドノミが反乱を起こして新皇帝になってしまいます。すべての権力を掌握した皇帝ドノミは、すかさず分裂大戦の停戦を申し出ます

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「人類皇帝&その取り巻きたち」

カリスマ新皇帝の誕生


ふたたび平和な時代が……と思いきや、不法な皇位継承に不満をいだいた人民たちの支持を背景にした「カリスマ軍政官ノヴァ」が、正規軍を率いて帝都トノスに侵攻。僭帝ドノミを、拘束後に処刑します。

クーデターの立役者であるノヴァが新皇帝になると、一時停戦していたはずの分裂大戦が再開。これは「続・分裂大戦」と呼ばれることになります。このあたりから、人類帝国の凋落が始まるのです。

周辺国の逆襲


新暦453年。人類帝国は、周辺国から一斉に侵攻を受けます。当初は、数百万の軍勢により撃破できていましたが、その2年後である新暦455年から雲行きが怪しくなります。

人類帝国130万に対して連合軍70万という圧倒的な戦力差にもかかわらず、人類帝国側は劣勢に陥ります。これは、連合国軍側がとった戦略「トライデントアタック」が功を奏したからなのです。これくらい中二病全開のネーミングだと、かえって清々しいですね(笑)

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「ダークブルーアタック VS トライデントアタック」

翌年の新暦456年。「バークの戦い」によって、人類皇帝ノヴァ率いる世界最強無敵軍団ミリオンズは大敗北を喫してしまいます。破滅へのカウントダウンの始まりです。

帝都陥落


新暦459年。「打倒・人類帝国」の御旗のもとに結束した連合軍が、帝都トノスを包囲することに成功。このころには、人類帝国軍50万に対して、連合軍90万。しかし、圧倒的に有利でありながら、「不沈都市」の由来であるトノスの堅牢な城壁を、連合軍は突破できずにいました。

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「不沈都市トノス」

ここで、ミシャニムという人物が再登場します。かつて人類帝国に滅ぼされた「バルバドーラ帝国」の元皇帝です。ミシャニムは、帝国領内のグリーンベレー族と事前に密約を交わしていました。グリーンベレー族は巨人族であり、帝都の城壁を破壊する能力をもっていたからです。

ミシャニムの意向を受けたグリーンベレー族は、蜂起を開始。圧倒的な突破力でトノスの城壁を破壊します。これで帝都は丸裸同然になり、同年の12月、トノスは陥落します。ミシャニムが率いる連合軍によって、人類皇帝ノヴァは処刑されるのです。こうして400年以上にわたる人類帝国の栄光は終焉を迎えます。第2巻につづく。

壮大な歴史書の第一巻


『架空の歴史ノート1 帝国史 分裂大戦編』というタイトルを見ればわかるように、本書は、壮大な歴史スペクタルロマンの序章にすぎません。じつは、シーズン1だけで「全8巻」のノートが存在します。(参照リンク

この一連のシリーズは、作者の設楽さんが中学時代に書いていた「架空の歴史年表」を思い出しながら制作されたそうです。設楽さんは美大生ですが、『架空の歴史ノート』は個展のために作られたものではありません。講義を受けながら落書きのように描き始めたのが発端だったようです。

中学時代のノートはすべて処分してしまったようですが『人類が異星人とファーストコンタクトして、そのあと銀河帝国時代まで描いていたはず』とのことですから、今後のリリースがとても楽しみです。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。

歴史スペクタクル度
★★★★☆(4)
現代アート度
★★★★☆(4)
中二病度
★★★★☆(4)
総合
★★★★☆(4)

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コメント

 コメント一覧 (1)

    • 2. Claudia Latham
    • 2018年04月06日 06:14
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