こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

いま全国では、桜が咲きみだれては散っています。冬が終わったということですね。ちゃんこ鍋がおいしい季節だったので名残惜しいです(´・ω・`)

今回ご紹介するのは、ちゃんこ鍋をきっかけにして謎解きがはじまる、異色のミステリー小説です。


苦き泡苦き泡 [Kindle版]
著者:みやび仁
(2013-02-10)

 ラガーマンで酒好きのサラリーマン、北野仁は行きつけの居酒屋のちゃんこ鍋と大将の勧める日本酒に魅せられている。

 ところが、その平穏な日々の裏側で、家族の絆とビジネスの狭間で闇の企みに翻弄される人々がいた。

 北野仁は、偶然、居酒屋の大将の思い出を聞いたことから、20年前の事件に首を突っ込むことになる。謎の親友鳶野雄二、居酒屋の看板娘由美、事件の核となる沙知が活躍する居酒屋ミステリー小説である。

※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。



あらすじ


会社員の北野仁(通称・ジン)は、いきつけのちゃんこ屋の大将から人探しを依頼される。探しているのは、失踪してしまった恩人。この何気ない依頼が、警察組織をも巻き込んだ事件に発展していく……。

酒とちゃんこを愛する男たちが社会の闇に切り込む! ハードボイルドタッチのミステリー小説です。

発端


20年前。多大な経済効果をもたらす地方博覧会の用地買収にからんで、5人いた地権者のうち2人が殺害される事件がありました。

その事件と同時期に、地権者の長井英雄が失踪します。英雄が本来受け取るはずだった不動産売却益の数億円を受け取ったのは、代理人だった従兄弟(いとこ)の長井誠二でした。

疑惑の成功者


誠二はそのカネを元手にして、当時の日本では珍しかったチェーンストア形式のドラッグストアを創業し、20年後の現在では大成功をおさめています。すぐれた経営手腕の持ち主であることは疑いないものの、その一方で、暴力団との関連をささやかれていました。

20年前、大金を受け取れるはずの英雄が失踪してしまったのはなぜか? 代わりにカネを受け取った男の社会的成功と闇社会との関連はいかに?

人を見かけで判断してはいけない


本作『苦き泡』には、裏で悪いことをしていそうな人物がたくさん登場します。政治家との黒い噂が絶えない建設業者や企業家などです。しかし、主人公たちが調査を進めていくうちに、それら悪人たちの意外な素顔を垣間見ることになります。読んでいて感じたのは、人間に対する優しいまなざしでした。

はらへり小説


こだわっているなーと思ったのは、酒や食事の描写です。15分に1回の割合でなにかを食べるシーンが登場します。ちゃんこ鍋を食べるシーンにはじまり、自宅で小腹がすいたので冷凍しておいた鶏肉をローストして小洒落たサンドイッチを作るシーンなど、他多数。寝る前に読んじゃうと、夜食がほしくなるので気をつけてくださいね!

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。

  • 苦き泡
  • 著者:みやび仁
  • 価格:100円
  • 読了にかかる時間:約2.5時間(個人差があります)
「ハードボイル」度
★★★☆☆(3)
「食べてばかりいる」度
★★★☆☆(3)
「はらへり」度
★★★★★(4)
「総合」
★★★☆☆(3)

著者について


みやび仁さん。「みやび・じん」と読みます。本業は経営コンサルタントです。

パブーのアカウントページ(リンク)にアクセスすると『約15年前、初めて自分のホームページを作ったときから、居酒屋を舞台にした文章を書き連ねてきました。その頃の夢は小説家』という説明書きがありました。

プロフィールを拝見したところ、著者は『日本酒指導師範』という資格を取得しています。その知識を活かした居酒屋小説シリーズの2作目を楽しみにしています。

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