こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

今回ご紹介するのは、芸術家やデザイナーが後回しにしがちな『営業力を高める方法』を学べる1冊!


個展を開こう!! キャリアになるイベントの勧め個展を開こう!! キャリアになるイベントの勧め [Kindle版]
著者:芦原銀兎 イラスト:山本篤史
出版:芦原 銀兎
(2013-03-28)

専門学校やデザイン系の大学を卒業しても、業界に進める人は半分もいない状況と一年以内に辞めてしまう人が大半だということに残念だったからです。

なぜ大半の人が、良いデザインをするのに就職できないのか?
なぜフリーエージェント(個人事業)のデザイナーが安く買いたたかれるのか?

全てのアーティストには、実績作りとセルフブランディングを実行する方法として、個展を開くことを勧めます。

本書は「セルフブランディングはよくわかった。それでは個展を開くにはどうしたらいいの?」という方々にむけて執筆しています。

本書を読んで個展を数回開催すれば8つの武器が身に付きます。

1 セルフブランディングとは何か?
2 自分の向いている世界
3 予算の立て方
4 納期の立て方
5 関係各局とのお付き合いの仕方
6 実績
7 アートワーク(作品集)
8 度胸・・・。

※製品版は、ヨコ書きです。下記プレビューはPC向けです。



実力はあっても、営業力がない


本書の対象読者は『就職や受注に悩んでいる、美術大学やデザイン系学科の出身者』です。

著者は、デザイン系の大学や専門学校を卒業した人を対象にマーケティング講座を催しています。教え子の皆さんは実力は十分なものの、具体的な実績に乏しいため、採用や、企業からの受注に結びつかない事が多いそうです。

そんな状況を打開すべく、教え子には『かならず1回は個展を開かせる』ことにしました。

トレーニングとして個展をやってみる


特にフリーランスで食っていくためには、たとえ芸術家やデザイナーであっても、経理や事務連絡などの『実務』を知っていなければいけません。いちから個展を計画して、開催から撤収までを経験することによって営業力を培えると著者は言います。

もちろん、個展をおこなえば実績にもなりますので、将来、発注先企業に提出するためのポートフォリオとしても活用できます。

ウンザリするほど詳細なノウハウ


読めばわかりますが、とにかく項目が多岐にわたります。

個展を開催するための心構えから始まり、場所選びのためにチェックすべき12項目、展示方法と演出、盗難や破損に対する警備について。金銭管理や経費計算については、これでもかというくらい詳細な解説がなされています。

なかでも『求められた数の30%増しを用意したほうが良い』というアドバイスが参考になりました。本文では4つの理由が挙げられています。美術系の個展にかぎらず、さまざまな職業にも通じる有用な助言だと感じました。

ダイレクトパブリッシングならではの1冊


繰り返しになりますが、本書の対象読者は『就職や受注に悩んでいる、美術大学やデザイン系学科の出身者』です。このような限定されたテーマの書籍は、小説やビジネス書よりも読者数が少ないので、従来の出版社では商品化にしにくいです。

『KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)』ならば、製作ツールや流通にかかるコストはほぼゼロ~1万円程度です。しかも、Amazonのキンドルストアで販売できるので、キーワード検索の際には出版社の本と同列の扱いで表示されます。

販売価格が99円なので価格で敬遠されることも少ないと思われ、『セルフブランディングのための個展開催に関するノウハウを必要としている人』という超少数派の読者の手元へ、ほぼ確実に届くはずです。ほんとうに良い時代になったと思います。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)

「実用」度
★★★★☆(4)
「読みやすさ」度
★★☆☆☆(2)
「お買い得」度
★★★★☆(4)
「総合」
★★★☆☆(3)

著者について


芦原銀兎さん。『あしはら・ぎんと』と読みます。フリーランスのデザイナー。デザイン学科や専門学校を卒業した人々を対象に講習会を開催しているようです。

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