こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

『9.11』――2001年に起こったアメリカ同時多発テロ事件は、合衆国政府の自作自演だった!? この程度ならば、珍しくもないありふれた陰謀説です。

しかし! 『9.11』の裏側で、超大国アメリカをも裏であやつる黒幕が存在したというウワサを、あなたは知っていますか?

見ざル、聞かざ流、言わざ瑠 ニュー・ワールズ・エンド見ざル、聞かざ流、言わざ瑠 ニュー・ワールズ・エンド [Kindle版]
著者:川口祐海
出版:川口祐海
(2013-04-25)

ある日、派遣会社をクビになった瑠美(るみ)は、渋谷の駅前で富士山の噴火に遭遇する。日本は一夜にして大パニックとなるが、この事態を父が事前に知っていたことを知らされ、さらに愕然となる。

「私には敵がいる。富士山を爆破した凶悪な連中だ。
奴らの正体をつかみ、暴虐を食い止めろ。
それができるのはおそらく、お前たちだけだ──」

意味を掴めず恐怖に翻弄される瑠美だったが、
二人の姉と合流したのち、徐々に事の輪郭が見え始める。

この数奇なる三つ子の三姉妹に、人類の存亡が託される──。

※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。

富士山噴火はユダヤの陰謀


物語の冒頭で、富士山が300年ぶりに噴火します。関東圏に降りそそいだ大量の火山灰によって電子機器は使用不能になり、日本経済は失速を余儀なくされます。

ただし、大災害に見舞われたのは日本だけではありませんでした。

富士山の大噴火からまもなくして、世界各国の原子炉において原因不明のメルトダウンが発生し、巨大地震や大津波が頻発したかと思えば、多くの国々でエボラ出血熱が同時多発的に大流行するという惨状。

これは神による天罰なのか?――いいえ、違います。

すべては『エックフローラ』や『ロイヤルドーチス』などの支配者階級によって構成された秘密結社『CMT48』による陰謀なのです。(ヒント:アナグラム

三姉妹は、異能の持ち主


タイトルである『見ざル、聞かざ流、言わざ瑠』は、主人公である三姉妹の名前にちなんだものです。

長女・ルリ子は、いつもサングラスをかけています。見ざル。

次女・流花(るか)は、いつもヘッドフォンをつけています。聞かざ流。

三女・瑠美(るみ)は、いつもマスクをしており、滅多なことでは言葉を発しません。言わざ瑠。

これらの奇妙なスタイルは、三姉妹が物心ついたときには既に習慣化していました。すべては、彼女らが敬愛してやまない父親の指示に従ったものでした。

大手出版社の手に余るトンデモSF


冒頭でも触れましたが、本書の世界観は『ユダヤ陰謀史観』に基づいています。

たとえば『富士山大噴火はユダヤの陰謀』であり、真珠湾攻撃も、第二次世界大戦中のアレとかソレとか、果ては9.11テロさえも、すべてユダヤの陰謀――というノリなのです。

本書は、いわゆる『トンデモ本』の一種と言えるのですが、『CMT48』というネーミングからもわかるとおり、著者は真性のトンデモ論者ではありません。つまり、支離滅裂ではなく、破綻せずに物語が成立しているということです。

とくに、本編中盤から後半にかけては、幾度も『戦争と利潤の密接な関係』について言及しており、強引にタグ付けするならば伊藤計劃の系譜に連なる作品と位置づけても良いでしょう。わずかに『そんな匂い』を感じさせます。

万人にはオススメできませんが、きっと数千人の心には刺さるであろう小説です。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)

「荒唐無稽」度
★★★★★(5)
「トンデモが楽しめる」度
★★★★☆(4)
「ユダヤ最強伝説」度
★★★★★(5)
「総合」
★★★★☆(4)



著者について


川口祐海さん(@yukai_kawaguchi)。『かわぐち・ゆかい』と読みます。日本版Kindleストアが開始される前から『イシュタム・コード』や『ナゼアライブ』という小説本を出版していた本格派です。

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