こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

今回ご紹介するのは、女性狙撃手のみで構成された旧ソ連のスナイパー部隊を描いた作品です。

弾道弾道 [Kindle版]
戊乱 凛斗 (著), 山田 道存 (編集)
出版: 戊乱 凛斗; 1版 (2013/3/18)

ソ連赤軍の若い女性狙撃手、リラーナ・アルダーノワはこの時、寒風吹きすさぶ東プロイセン、ケーニヒスベルク地区の戦場にいた。

リラーナの倒すべき敵はただ一人、「バルトの一角獣」の二つ名を持つドイツ国防軍の凄腕狙撃手、エルンスト・リンゲル……。

戦争の非情な現実の中で、生まれ持った過酷な運命に苦悩しながらも戦士として、そして人間として成長していく一人の少女の物語。

※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。

赤軍女子狙撃教育隊


本書『弾道』は、ガールズ&パンツァーならぬ『ガールズ&スナイパー』と称すべき長編小説です。

赤軍というのは、第2次世界大戦当時のソビエト軍(ソビエト連邦軍・ソ連軍)のことを指します。本書はフィクションですが『女子狙撃教育隊』は実在した組織です。なんと、ソ連軍には2000人もの女性狙撃手がいました。

リュドミラ・パヴリチェンコ


本書の主人公であるリラーナの上官であり、史上最高の女性狙撃手といわれている実在のドイツ人です。生涯において約300名の敵軍兵士をスナイプしています。愛銃は、モシン・ナガンやトカレフSVT-40。

モシン・ナガンは、ソ連において、AK-47が登場する以前によく使用されていた小銃です。

そのあたりの薀蓄やエピソードが本書中におなかいっぱい記述されていますし、パヴリチェンコ以外にも、有名な男性狙撃手『シモ・ヘイヘ』も登場します。愛銃は、モシン・ナガンM28。

ヘイヘは実在したフィンランドの兵士であり、隠密行動と精密射撃によってソ連軍に甚大な被害を与えたことにより『白い死神』として恐れられていました。

あらすじ


本書『弾道』は、第2次世界大戦(WW2)の欧州戦線を背景にして『パヴリチェンコの弟子 VS ヘイヘの弟子』あるいは『女性狙撃手 VS 男性狙撃手』を描いた物語ともいえます。

主人公のリラーナ・アルダーノワは、ソ連とドイツの両親の間に生まれますが、幼いころに父母を亡くします。その後、流れ着いた先の『小銃製造工場』において射撃手としての適性を見出され、18歳の若さで赤軍女子狙撃教育隊に志願します。

一方、ソ連軍の仇敵であるドイツ国防軍には、エルンスト・リンゲルという男性狙撃手がいました。リンゲルは、幸運にもシモ・ヘイヘの薫陶を受けることになります。

物語のクライマックスは、1945年4月の東プロイセン。ヒトラーの破滅が決定的な情勢のもと、ケーニヒスベルクの戦いにおいて、ふたりの狙撃手による死闘が繰り広げられ、ラストには運命のいたずらともいえる真相が明らかになります。

リラーナとリンゲルが撃った弾道が交わりあったその時――いったい何が起きるのか!?

感想


女性狙撃兵、すなわち、おんなのこがてきののうみそをふっとばすっていうのは、萌えるシチュエーションですね。本書を読み終わって、自分のなかで新しい萌え回路が構築されました。著者の戊乱凛斗さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。

ちなみに、本書の舞台であるWW2当時のソ連軍には『ローザ・シャニーナ』という美しすぎる女性狙撃手も実在しました。本書においてもソフィアという美女スナイパーが登場します。いずれにせよ、意表をつかれた1冊です。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)

  • 弾道
  • 著者:戊乱 凛斗 編集:山田 道存
  • 価格:100円
  • 読了にかかる時間:約3時間(個人差があります)
「戦争小説」度
★★★★★(5)
「読みやすさ」度
★★★★☆(4)
「銃火器ウンチク」度
★★★★★(5)
「総合」
★★★★☆(4)



著者について


戊乱凛斗さん(@RINDT_E36M3)。『ボラン・リント』と読みます。本書『弾道』が処女作。ブログを拝読したところ、学研パブリッシング『歴史群像大賞 奨励賞』に選ばれるが、おしくも出版ならず。第2作目にも期待!


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