こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

ざっくり言うと


・中東からやってきたオレ様イケメン王子にカラダを弄ばれる
・冷血男子のギャップ萌えが楽しめる
・大人の女性向けの恋愛小説

夜の半分夜の半分 [Kindle版]
青井由 (著)
出版: YAプランニング; 1版 (2012/11/22)

「ムーンライトノベルズ」で、わずか2か月半で3,000,000PVを達成した、大人の女性のための恋愛小説が、電子書籍になって登場!

芸者の娘として生まれた真由子は、母の死後、父である副島物産社長の本宅に引き取られて数年が経つ。

社長令嬢として自分を認められない真由子は、父に招かれて来日した、中東にあるヤクセン・バセット王国のサファド皇太子と出会う。

王者の風格の裏に、冷たい顔を持つサファドによって、真由子は何度も傷つけられるが、彼の置かれた悲しい状況を知って……。一週間の中での、濃厚な恋物語。

※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。

異国で出会った運命のふたり


おもな登場人物は、2人です。男と女。

副島真由子。25歳。いまは社長令嬢ですが、もとは愛人の子です。新橋芸者だった母の死後、本宅に引き取られました。実父は、大企業の社長です。

中東の産油国の王子。サファド・カリム・アーマド。老いた国王の代行者として、内政や外交をそつなくこなす有能な美丈夫です。

サファドは、新たなインフラ建設の契約条件をめぐり、外遊と交渉を兼ねて来日します。滞在期限は1週間。

そのインフラ建設の請負契約がまとまれば、真由子の父が経営する副島商事が大いに潤います。

『絶倫王子』に汚される


サファド王子は、無類の女好きです。事前のリクエストによって、副島商事は最上級コールガールの調達に追われます。

レセプションパーティーにおいて、真由子とサファドは、初めて顔をあわせました。その後、ふたりきりになったとき、真由子は強引に唇を奪われるのです。

サファド王子は、真由子の肉体と引き換えに、スムーズな契約締結をほのめかします。

その提案をうけた真由子は━━妾腹である自分を育ててくれた父の恩義に報いるため━━ひと晩かぎりという条件で、サファドに身を委ねます。

しかし。サファドが目の前でサインしてみせた契約書は、ニセモノでした。

真由子は弄ばれたわけです。いったんカラダを許してしまったが最後、サファドの悪魔的なベッドテクニックに溺れていきます。

父は望んでいなかった


じつは、すべては真由子の勇み足でした。実父は、真由子に助けてもらおうとは露とも思っていません。むしろ、愛人の子として生まれた真由子に心から申し訳ないと考えていました。

本宅の義母においても、真由子のことを本当の我が子のように愛していました。

つまり。いまの家族に対して真由子が引け目を感じる必要などなかったし、そもそも契約は締結にむかっており、我が身を犠牲にする必要などなかったのです。

気づいた時には、すでに遅し。とはいうものの、サファドは真由子のカラダを何度も貪るうちに感化されていきます。

産油国の王子である彼━━サファドもまた、その過去において回復困難な心の傷を抱えており、家族にまつわる深刻な苦しみを抱えていたのです。

感想


本書『夜の半分』は、官能描写が多めの女性向け恋愛小説です。

一見すると傍若無人なオレ様王子が、物語の進行とともに、はじめの印象とは裏腹な一面をあらわしていきます。冷血漢のギャップを楽しむ小説ですね。イケメン版のツンデレとでも申しましょうか。

本編において、定期的にベッドシーン・チャプターが挿入されています。ほどよく抑制が効いた表現であるにも関わらず、激しい男女のやりとりを脳内再生することができました。

サファドが真由子を性的にイジメればイジメるほど、ふたりの心の距離が縮まっていきます。単なる工口描写ではない、正真正銘の官能を描いた小説です。これを技術的に実現できる書き手は、さほど多くありません。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)

  • 夜の半分
  • 著者:青井由
  • 価格:400円
  • 読了にかかる時間:約4時間(個人差があります)
「恋愛小説」度
★★★★★(5)
「官能」度
★★★★☆(4)
「満足」度
★★★★★(5)
「総合」
★★★★☆(4)



著者について


青井由さん(@aoi_yoshi)。『あおい・よし』と読みます。大人の女性向けの恋愛小説を書いている。


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