みなさんこんにちは!
アラサー女が一人称で自分の名前を言うってどうなの? と昨夜の満員電車で思っていました☆カンザキです。

本日おススメしたい電子書籍は、こちら!!

わたしの物語わたしの物語
著者:関根元和
(2012-11-17)
販売元:Amazon.co.jp

俺、私、ぼく、私、僕。
五人の「わたし」の物語を集めてみました。
奇妙な味、ミステリ、少女小説とバラエティ豊かな作品集です。短い物語なので、気楽に楽しんでいただけます。


短編に押し込まれた人間臭い感情


猫とミステリと少女漫画好きなプログラマで週末音楽家のcheebowさんこと関根元和さんが、長年にわたって書き溜めていたショートストーリーをまとめた短編集。バラエティ豊かなジャンル揃いのうえ、5人の「わたし」達は人間味あふれる人々。そして奇妙さもあふれております。

なかでも、日常に潜むミステリーが好きな方にオススメなのは、収録の「本読人」と「視線」の2作品です。

本読人


電車内で隣人が同じ本を読んでいると気付き、湧き上がるライバル心。しかも数ページ先を読んでいるとわかるやいなや先に読了しようと躍起になり…。
隣同士の情報戦は(一方的な)闘争心を逆撫でしますが、下車駅に到着することで(一方的に)決着をむかえます。
読書を差し置き、戦いに没頭していく主人公の心の動きに注目です。


もうひとつ、主人公の動きに注目なのが…こちら。

視線


こちらはトリを飾るにふさわしいクオリティの『奇妙な話』でした。

主人公は、ちょっと落ちぶれ気味の小説家。編集者から「読者を意識した執筆」を注意されましたが悩みすぎ、突飛な作品づくりに移ります。

そして、一周回って次元を超えます。

物語の展開上「読者を裏切る」流れは多々存在しますが、いきなり名指しで裏切られた感覚になったのは初めてです。度重なる裏切り行為は、『END』の文字を見るまで続きます。
裏切りとは申しましても、あくまで褒め言葉です! どこでショックを受けるか、主人公を観察していればわかると思います。
どんでん返しが続くストーリーテリングから目が離せません。

ぜひお手にとって、数奇な物語を目撃してください。

  • わたしの物語
  • 著者:関根元和
  • 価格:120円
  • 読了にかかる時間:約1時間(個人差があります)
ミステリ度
★★★☆☆(3)
ボリューム度
★★★☆☆(3)
起承転結度
★★★★☆(4)
総合
★★★☆☆(3)


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