こんにちは、寒さに弱いのは北海道生まれの証☆玄関ドアのこちら側はトイレも脱衣場も暖かくあってほしいネジレケダマです。オフィスの自席が寒すぎて、目の前のビックカメラでセラミックファンヒーターを買ってきました。ひなたでゴロゴロ過ごす年末年始を夢見ながら、今年最後のランキング観測レポートをお届けします。
ダイレクト出版タイトルは先週からさらに1点減って、19点となりました。以下は本日11時過ぎの新刊(新着ニューリリース)Top100から抜き出したものです。商業出版タイトルを含んだ最新のランキングは、下のリンクをご参照ください。
Kindle本 新着ニューリリース
ダイレクト出版タイトルが数を減らしたのは、商業出版社の参入が増えていることが大きいです。先週のランキングにいなくて、今週入ってきた出版社のうち、書店の店頭でも目にする規模のものがこれだけあります。
- NHK出版
- 光文社
- ソフトバンク クリエイティブ
- 中央公論新社
- 東京創元社
- 毎日新聞社
(50音順)
書棚の充実ぶりがうかがえます。
今週のダイレクト出版タイトルの動向を手短にまとめると、この2つがポイントとなりそうです。
たとえば、1位の『素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記』は、ビジネス実用書であると同時に、人気ブログ記事でもあります。ランキング入りしたのは12月20日で、それからずっと2位以上に張り付いています。
そして、7位の『自炊ノ全テ』を出された佐藤貴明さんは、「はげあたま.org」を運営なさっています。
20位の『都市と書斎のランドスケール』の共著者であるいしたにまさきさんも著名なブロガーです。先日のダイレクト出版オフの呼びかけ人でもありますね。
こうして眺めると、ブログという告知チャンネルを持ち、日頃から情報発信の訓練を積まれている方のタイトルが上位に登場するようになった、そういうふうにとらえることができます。
もう一つのポイントとして挙げた「電子書籍関連」タイトルについては、たとえば6位の『アマゾンで売る! 一番簡単な電子書籍の作り方』は先週17位からの上昇ですし、『キンドルで本を売る。―キンドル・ダイレクト・パブリッシングを通じた個人出版のアドバイス』も先週とほぼ変わらない順位にいます。『自炊ノ全テ』も電子書籍関連ですね。
こうした「Kindle出版の方法」に関連したタイトルの上昇は、1ヶ月前のランキングを彷彿とさせます。去る12月18日のKindle Fire発売、冬のボーナスやクリスマスでKindle端末を購入した層の存在などの要因によって、Kindle電子出版への注目が再度高まっているように見えます。
「まるペ」という言葉を覚えている方はいらっしゃいますか…?
唐突な振りから始まりましたが、新刊ランキングの88位と99位に、早川書房刊の「宇宙英雄ローダン・シリーズ」が入ってきました。ハヤカワSF文庫版で400巻を超える大巨編のSFシリーズ、いわゆる「ペリー・ローダン」です。SF界隈のスラングで同シリーズや愛読者を「まるペ」と称することがあります。
本気を出したら新刊ランキング4杯分が埋まってしまいそうではらはらしますが、今日の時点でKindle本ストアに収録されているのは12巻までのようです。
そんなうれしくも恐ろしくもあるニュースの一方で、悲しいお報せもありました。
奇しくも、ですね…。どうぞ安らかにお眠りください。
今週のランキングでもう一つ目を引くのが、『星の王子さま』が2つ入っていることです。片や中央公論新社、片や見知らぬ販売元です。
『星の王子さま』の原著の著作権は(日本国内では)満了していますから、誰でも出版することができます。といっても原著そのまま読める人はそう多くないでしょうから、翻訳者の存在が欠かせません。誰が訳したかによってずいぶんと雰囲気が違ってきますので、訳者名が非表示の商品は不安があります。
Kindleストアには角川文庫版(訳・管啓次郎)もあります。日本における元祖的存在の岩波文庫版はKindle本にはなっていません。どの王子が最高位に立つのか、個人的に注目しています。
Kindle本 アダルトの新着ニューリリース
先週“サブカル三点セット”と呼んでみた上位3タイトルは、それぞれ別々の道を進んでいました。『安田理央のAVレビュー大全1987-2012』は、11月24日の出版でしたので、1ヶ月経過して新刊ランキングから“卒業”しました。現在はアダルトのベストセラーの中盤付近で見かけることができます。『日本列島ちょんの間紀行』は引き続き上位にいます。『ビニ本・自販機本を読む ~'70-80s Vintage Porno Magazines~』は、星1つのカスタマーレビューが付いた影響か、大きく順位を下げました。
その他大きな傾向は先週までと変わっていません。ダイレクト出版の官能小説、商業出版のアダルトコミックおよび写真集がそれぞれ健闘しています。少しだけアダルト写真集が増えたでしょうか。フルカラーアダルトコンテンツを見るにも適したKindle Fire HDの影響がどう出てくるか、年をまたいで観測を続けてまいります。
これまで、このランキングレポートでは新刊ランキングをメインに扱っています。しかし出版から1ヶ月を過ぎたダイレクト出版タイトルも増え始め、“その後”が気になるようになってきました。
そしてもう一つ、パブーのダイレクト出版タイトルの存在があります。こちらはパブーにおける出版年月から起算されているようで、既刊タイトルをKindleストア連携した時に新刊ランキングに入ってこないようです。たとえば、こちらのタイトルは先週ランキング観測時すでにベストセラーランキング39位にいましたが、新刊ランキングには入っていませんでした。
来年はベストセラーランキングの動向についても、折に触れて言及してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
一般新刊タイトルにKindle入門本の揺り返し
ダイレクト出版タイトルは先週からさらに1点減って、19点となりました。以下は本日11時過ぎの新刊(新着ニューリリース)Top100から抜き出したものです。商業出版タイトルを含んだ最新のランキングは、下のリンクをご参照ください。

1位:
素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記
3位: コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ
6位: アマゾンで売る! 一番簡単な電子書籍の作り方
7位:
自炊ノ全テ
14位: キンドルで本を売る。―キンドル・ダイレクト・パブリッシングを通じた個人出版のアドバイス
20位:
都市と書斎のランドスケール
21位: 今、ZOZOTOWNは何を考えているのか?
23位: 30分でわかる日本の歴史
37位:
初心者Makersのための 3Dプリンター&周辺ツール活用ガイド
42位: ポメラの本
45位:
あなたの iPhone / iPad / iPod touch を健康に保つ方法
48位: Genki English: 英語学習成功の秘訣
60位: ビジネスアナリシスのためのユースケース読本
72位:
FX初心者でも10億円トレーダーのプロ投資家に負けないローリスク・ハイリターンで鬼のように稼ぐノウハウ伝授
79位:
現代中国の国境紛争史 (山崎雅弘 戦史ノート)
82位:
ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行 驚愕のキューバ編
93位:
電子書籍ビジネスの最新動向を学ぶ 2012年秋
95位:
北朝鮮建国史 (山崎雅弘 戦史ノート)
96位:
バグラチオン作戦 (山崎雅弘 戦史ノート)
ダイレクト出版タイトルが数を減らしたのは、商業出版社の参入が増えていることが大きいです。先週のランキングにいなくて、今週入ってきた出版社のうち、書店の店頭でも目にする規模のものがこれだけあります。
- NHK出版
- 光文社
- ソフトバンク クリエイティブ
- 中央公論新社
- 東京創元社
- 毎日新聞社
(50音順)
書棚の充実ぶりがうかがえます。
「ブロガー」「電子書籍関連」が上昇
今週のダイレクト出版タイトルの動向を手短にまとめると、この2つがポイントとなりそうです。
たとえば、1位の『素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記』は、ビジネス実用書であると同時に、人気ブログ記事でもあります。ランキング入りしたのは12月20日で、それからずっと2位以上に張り付いています。
素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記
著者:永江一石
(2012-12-17)
販売元:Amazon.co.jp
そして、7位の『自炊ノ全テ』を出された佐藤貴明さんは、「はげあたま.org」を運営なさっています。
20位の『都市と書斎のランドスケール』の共著者であるいしたにまさきさんも著名なブロガーです。先日のダイレクト出版オフの呼びかけ人でもありますね。
こうして眺めると、ブログという告知チャンネルを持ち、日頃から情報発信の訓練を積まれている方のタイトルが上位に登場するようになった、そういうふうにとらえることができます。
もう一つのポイントとして挙げた「電子書籍関連」タイトルについては、たとえば6位の『アマゾンで売る! 一番簡単な電子書籍の作り方』は先週17位からの上昇ですし、『キンドルで本を売る。―キンドル・ダイレクト・パブリッシングを通じた個人出版のアドバイス』も先週とほぼ変わらない順位にいます。『自炊ノ全テ』も電子書籍関連ですね。
こうした「Kindle出版の方法」に関連したタイトルの上昇は、1ヶ月前のランキングを彷彿とさせます。去る12月18日のKindle Fire発売、冬のボーナスやクリスマスでKindle端末を購入した層の存在などの要因によって、Kindle電子出版への注目が再度高まっているように見えます。
宇宙の英雄登場
「まるペ」という言葉を覚えている方はいらっしゃいますか…?
唐突な振りから始まりましたが、新刊ランキングの88位と99位に、早川書房刊の「宇宙英雄ローダン・シリーズ」が入ってきました。ハヤカワSF文庫版で400巻を超える大巨編のSFシリーズ、いわゆる「ペリー・ローダン」です。SF界隈のスラングで同シリーズや愛読者を「まるペ」と称することがあります。
宇宙英雄ローダン・シリーズ 電子書籍版11 ミュータント作戦
著者:クルト マール
販売元:早川書房
(2012-12-21)
販売元:Amazon.co.jp
宇宙英雄ローダン・シリーズ 電子書籍版12 時間地下庫の秘密
著者:クラーク ダールトン
販売元:早川書房
(2012-12-21)
販売元:Amazon.co.jp
本気を出したら新刊ランキング4杯分が埋まってしまいそうではらはらしますが、今日の時点でKindle本ストアに収録されているのは12巻までのようです。
そんなうれしくも恐ろしくもあるニュースの一方で、悲しいお報せもありました。
【訃報】すでにニュースでも流れておりますが、1971年7月に発売された「宇宙英雄ローダン・シリーズ」の第1巻から第367巻まで38年に渡り表紙および挿画をお描き頂いていた依光隆氏が今月18日に逝去されました。依光氏のご功績に感謝すると共に、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
— 早川書房さん (@Hayakawashobo) 12月 25, 2012
奇しくも、ですね…。どうぞ安らかにお眠りください。
星の王子さま対決
今週のランキングでもう一つ目を引くのが、『星の王子さま』が2つ入っていることです。片や中央公論新社、片や見知らぬ販売元です。
星の王子さま (中公文庫)
著者:サンテグジュペリ
販売元:中央公論新社
(2010-03-06)
販売元:Amazon.co.jp
星の王子さま
著者:アントワーヌ・サン=テグジュペリ
販売元:Sea_jp
(2012-12-17)
販売元:Amazon.co.jp
『星の王子さま』の原著の著作権は(日本国内では)満了していますから、誰でも出版することができます。といっても原著そのまま読める人はそう多くないでしょうから、翻訳者の存在が欠かせません。誰が訳したかによってずいぶんと雰囲気が違ってきますので、訳者名が非表示の商品は不安があります。
Kindleストアには角川文庫版(訳・管啓次郎)もあります。日本における元祖的存在の岩波文庫版はKindle本にはなっていません。どの王子が最高位に立つのか、個人的に注目しています。
アダルト新刊は新陳代謝を重ねつつ、傾向的には一定

1位: 日本列島ちょんの間紀行
31位:調教計画書
39位: 美令嬢の浣腸凌辱
43位: 美令嬢の浣腸凌辱
47位:あこがれ ~カノン前夜~
48位: ビニ本・自販機本を読む ~'70-80s Vintage Porno Magazines~
80位:奴隷牧場
88位: セックス侍・忠臣蔵 ~大石内蔵助と47手~ (エロバカ短編小説)
サブカルの、それぞれ
先週“サブカル三点セット”と呼んでみた上位3タイトルは、それぞれ別々の道を進んでいました。『安田理央のAVレビュー大全1987-2012』は、11月24日の出版でしたので、1ヶ月経過して新刊ランキングから“卒業”しました。現在はアダルトのベストセラーの中盤付近で見かけることができます。『日本列島ちょんの間紀行』は引き続き上位にいます。『ビニ本・自販機本を読む ~'70-80s Vintage Porno Magazines~』は、星1つのカスタマーレビューが付いた影響か、大きく順位を下げました。
全体的な傾向は先週と変わらず
その他大きな傾向は先週までと変わっていません。ダイレクト出版の官能小説、商業出版のアダルトコミックおよび写真集がそれぞれ健闘しています。少しだけアダルト写真集が増えたでしょうか。フルカラーアダルトコンテンツを見るにも適したKindle Fire HDの影響がどう出てくるか、年をまたいで観測を続けてまいります。
ベストセラーTop100にも注目しないといけませんね
これまで、このランキングレポートでは新刊ランキングをメインに扱っています。しかし出版から1ヶ月を過ぎたダイレクト出版タイトルも増え始め、“その後”が気になるようになってきました。
そしてもう一つ、パブーのダイレクト出版タイトルの存在があります。こちらはパブーにおける出版年月から起算されているようで、既刊タイトルをKindleストア連携した時に新刊ランキングに入ってこないようです。たとえば、こちらのタイトルは先週ランキング観測時すでにベストセラーランキング39位にいましたが、新刊ランキングには入っていませんでした。
イノベーション思考の本棚
著者:小山龍介
販売元:パブー
(2011-08-26)
販売元:Amazon.co.jp
来年はベストセラーランキングの動向についても、折に触れて言及してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
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