カネがあるなら本を買え、腹がへったら雪を食え。
コタツとミカンは俺の嫁。キンドる速報ライター☆イマガワです!
さて今回ご紹介するのは、まさに「オカルト版エヴァンゲリオン」とも言うべき、異色の和風SFロボット小説です。
孤独な少女パイロット。「心霊ドライヴ」という謎のエネルギー源で駆動する巨大ロボット。「芳一(ほういち)スーツ」と呼ばれる耐霊スーツを身にまとい、操縦インターフェイス「端末少女」と協力して悪霊たちと死闘を繰り広げる!
10年前、東京を中心に亡霊が大発生。心霊現象に耐えられない人々…霊感の強い者から次々とショック死していった。魑魅魍魎が徘徊する「黄泉地帯(よみ・ちたい)」と化した首都圏は壊滅状態に。
亡霊の姿や声などが入り込む「心霊干渉」や、機械が動作不良を起こす「グレムリン効果」の影響によって、東京はヒトの住めないゴーストタウンと化した。心臓部を失った日本国経済は瀕死の状態に。これは、ガンダムの「ミノフスキー粒子」の設定を彷彿とさせますね。
主人公は塚原桃子18才。関東大霊障により両親や姉を失いました。なぜ1人だけ生き残れたのか? それは桃子が「霊感ゼロ」だったことが幸いしたのです。すこしでも霊感がある人間は、亡霊たちに精神や肉体をむしばまれてショック死していきました。
桃子には霊感がありません。だからといって「心霊干渉」を受けないわけではなく「芳一(ほういち)スーツ」というものを着用します。全身にわたって退魔効果のある梵字(ぼんじ)が印字されている完全気密のスーツ。元ネタは「耳なし芳一」ですね。ユニーク。
亡霊にはピンからキリまであります。ヒト型のものから「移動性霊障」と呼ばれるものまで。桃子が操縦するロボット「お春改」は、とくに巨大な移動性霊障を退治するために出動します。「四季シリーズ」と呼ばれるロボットの1体です。
お春改は「心霊ドライヴ」という亡霊由来のエネルギーによって動いています。だからコクピット内では「怖いよ、ママ…」「苦しい…」「寒いよ…」などの「心霊干渉」が常に発生します。(∩ ゚д゚)アーアーきこえなーい。
「ひいいいっ!」という絶望に満ちた少女の悲鳴。笑っていいのか怖がっていいのかを迷いましたが、このフレーズが登場するたびに爆笑してしまいました。パソコンの起動音に採用したいかも。
操縦インターフェイスは「端末少女」と呼ばれる幼い女の子の亡霊です。端末の「端(ハシ)」にちなんで「ハシコさん」と呼ばれています。甘えんぼで気まぐれな性格なので、最悪の場合、パイロットは霊障で殺されてしまいます(笑) あ、笑っちゃダメですね(笑)
市松人形ロボットの髪の毛を使って有線通信できたり、自転車は「グレムリン効果」で壊れてしまうので、心霊庁の職員はみんな徒歩通勤だったり。
亡霊は論理的な思考ができないので「31以下の素数は?」と問いかけることでチューリングテスト代わりになります。亡霊ならば答えることができないのです。こういうオカルトネタが次々と登場するので飽きません。楽しいです。
いちおう事件らしきものは起こりますが、最大の見どころは世界観やガジェット設定です。作中で淡々と描写されているのですが、決して退屈なものではなく、知的興奮やオカルト的興奮を覚えてページをめくる手が止まらない!
本作「関東心霊庁除霊局」は、TVアニメ版エヴァで例えるなら、第2話のサキエル戦で初号機が暴走して勝利をおさめたあたりで終わっている感じです。もっと、桃子ちゃんと「お春改」の活躍が読みたい!
シリーズ化するに耐えうる重厚な世界観と設定なので、第1巻で終わらせるのはモッタイナイ。続編が待たれます。
創刊準備号が無料で読めます。
2万字の超ボリュームなので、ぜひ!
1/31までの入会なら初月無料です。
コタツとミカンは俺の嫁。キンドる速報ライター☆イマガワです!
さて今回ご紹介するのは、まさに「オカルト版エヴァンゲリオン」とも言うべき、異色の和風SFロボット小説です。
孤独な少女パイロット。「心霊ドライヴ」という謎のエネルギー源で駆動する巨大ロボット。「芳一(ほういち)スーツ」と呼ばれる耐霊スーツを身にまとい、操縦インターフェイス「端末少女」と協力して悪霊たちと死闘を繰り広げる!
関東心霊庁除霊局/自走式人形お春改
著者:じぇんじぇん
販売元:じぇんじぇん
(2013-01-09)
販売元:Amazon.co.jp
強大な広域大霊障により、東京は壊滅した。
東京及びその周辺は、常に亡霊がさまよい、あらゆる場所に霊障が存在する「黄泉地帯」と化してしまった。黄泉地帯の拡大を防ぐために設立されたのが「関東心霊庁」である。
関東心霊庁除霊局の人形乗り研修生、塚原桃子は全高33メートルの日本人形型巨大ロボット「お春改」の操縦訓練を受けていた。しかし、実体化して怪物となった移動性霊障が突如現れ、訓練中の塚原のお春改に出撃命令が下った!
オカルト系巨大ロボット、亡霊、モンスター、ホラー&アクション。(文庫本換算約200ページ)
関東大霊障
10年前、東京を中心に亡霊が大発生。心霊現象に耐えられない人々…霊感の強い者から次々とショック死していった。魑魅魍魎が徘徊する「黄泉地帯(よみ・ちたい)」と化した首都圏は壊滅状態に。
亡霊の姿や声などが入り込む「心霊干渉」や、機械が動作不良を起こす「グレムリン効果」の影響によって、東京はヒトの住めないゴーストタウンと化した。心臓部を失った日本国経済は瀕死の状態に。これは、ガンダムの「ミノフスキー粒子」の設定を彷彿とさせますね。
家族を失った少女パイロット
主人公は塚原桃子18才。関東大霊障により両親や姉を失いました。なぜ1人だけ生き残れたのか? それは桃子が「霊感ゼロ」だったことが幸いしたのです。すこしでも霊感がある人間は、亡霊たちに精神や肉体をむしばまれてショック死していきました。
霊感ゼロがパイロットの条件
桃子には霊感がありません。だからといって「心霊干渉」を受けないわけではなく「芳一(ほういち)スーツ」というものを着用します。全身にわたって退魔効果のある梵字(ぼんじ)が印字されている完全気密のスーツ。元ネタは「耳なし芳一」ですね。ユニーク。
全長33メートルの市松人形ロボ
亡霊にはピンからキリまであります。ヒト型のものから「移動性霊障」と呼ばれるものまで。桃子が操縦するロボット「お春改」は、とくに巨大な移動性霊障を退治するために出動します。「四季シリーズ」と呼ばれるロボットの1体です。
お春改は「心霊ドライヴ」という亡霊由来のエネルギーによって動いています。だからコクピット内では「怖いよ、ママ…」「苦しい…」「寒いよ…」などの「心霊干渉」が常に発生します。(∩ ゚д゚)アーアーきこえなーい。
システム起動音は
「ひいいいっ!」という絶望に満ちた少女の悲鳴。笑っていいのか怖がっていいのかを迷いましたが、このフレーズが登場するたびに爆笑してしまいました。パソコンの起動音に採用したいかも。
操縦インターフェイスは「端末少女」と呼ばれる幼い女の子の亡霊です。端末の「端(ハシ)」にちなんで「ハシコさん」と呼ばれています。甘えんぼで気まぐれな性格なので、最悪の場合、パイロットは霊障で殺されてしまいます(笑) あ、笑っちゃダメですね(笑)
豊富で奇抜なオカルトネタ
市松人形ロボットの髪の毛を使って有線通信できたり、自転車は「グレムリン効果」で壊れてしまうので、心霊庁の職員はみんな徒歩通勤だったり。
亡霊は論理的な思考ができないので「31以下の素数は?」と問いかけることでチューリングテスト代わりになります。亡霊ならば答えることができないのです。こういうオカルトネタが次々と登場するので飽きません。楽しいです。
ぜひともシリーズ化を!
いちおう事件らしきものは起こりますが、最大の見どころは世界観やガジェット設定です。作中で淡々と描写されているのですが、決して退屈なものではなく、知的興奮やオカルト的興奮を覚えてページをめくる手が止まらない!
本作「関東心霊庁除霊局」は、TVアニメ版エヴァで例えるなら、第2話のサキエル戦で初号機が暴走して勝利をおさめたあたりで終わっている感じです。もっと、桃子ちゃんと「お春改」の活躍が読みたい!
シリーズ化するに耐えうる重厚な世界観と設定なので、第1巻で終わらせるのはモッタイナイ。続編が待たれます。
- 関東心霊庁除霊局/自走式人形お春改
- 著者:じぇんじぇん
- 価格:99円
- 読了にかかる時間:約2時間(個人差があります)
- オカルト度
- ★★★★★(5)
- ロボットもの度
- ★★★★☆(4)
- 表紙がヤバイ度
- ★★★★☆(4)
- 総合
- ★★★★☆(4)
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