こんにちは、『きんどるどうでしょう』のZONです。

今回も「キンドる速報」さんのスペースを頂戴して、Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)、いわゆる個人出版で活躍する著者へのインタビュー「KDP最前線」ダイジェストをお送りします。

いちたかしさんの「Trouble」、仲路さとるさんの「二人家康」、岩田英哉さんの「18歳、19歳、20歳の安部公房」、廣川ヒロトさんの「自衛隊のごはん」、小玉オサムさんの「弁護士 隈吉源三」のインタビューをお送りします。それではKindle作家の生の声をお楽しみください。



第51回:「Trouble」作:いちたかし


友達、トモダチ、フレンド「異国でこのように声をかけてくる奴の8割は悪い人に違いない」

アミーゴー!キンドルドウデショー!トモダチ!フレンドー!と、私が近づいた時はご注意を(笑)インタビューを申し込んでくるぞ。本作は元海外バックパッカーのいちたかしさんが旅先で実際に体験したトラブルをもとにした「地球の歩き方」だ。バスの横転やスリ、遭難の危機などまぁまぁ、国内旅行では味わえないヒドイ目に会っていくぞ。海外のトラブルはスケールが違っていかんね。生命に関わりすぎだ(笑)

Trouble vol.1 南米事変Trouble vol.1 南米事変 [Kindle版]
著者:いち たかし
出版: いち たかし
(2013-01-23)




――この作品を書いたキッカケを教えてください
旅にトラブルって付き物だと思うんです。バックパッカー向けの旅サイトを作っていたので、そこに「トラブルあるある」のようなコンテンツを作れたら面白いかなと。
ちょうどその頃、アルファポリスの「第3回旅行記大賞」という企画を見つけて、受賞作には出版化の可能性があるというのでインパクトのあるシリーズものを書こうと思ったんです。で、実際に書いてみたら全然あるあるにならなくて。何でこんなトラブルに巻き込まれたんだろうと、原因を探っているうち検証するパターンに落ち着きました。
最終的に大賞は逃したんですが、このシリーズが評価され最終選考まで残れたのでずっと出版する方法を模索していました。


続きはこちらから:http://kindou.info/7899.html#more-7899


第52回:「二人家康」作:仲路さとる


「織田信長を討ちとってください」

本作は歴史シュミレーションもので多数の商業出版をされている作家さんによる個人出版作品だ。歴史の謎を大胆な解釈で物語を作られている。こんな歴史もあったかもしれない…文章のクオリティもさることながら、特筆すべきは本作の作り込みですなー。本文内でのイラストや挿絵などリフロー型ながらキチンと回りこむようにつくられている。これは非常に参考になる一冊ですよっ!

二人家康二人家康 [Kindle版]
著者:仲路さとる
(2012-11-07)





――この作品を書いたキッカケを教えてください
もともと戦国時代の書籍を多数書いており、徳川家にまつわる多くの謎について知っておりました。そのなかでどうしても気にかかっていたのは、謎ではないのですが、家康が幼少の頃に織田家にさらわれ、2年近くも織田家で育てられたことです。
小説家という職業柄か、自分ならこの間に色々な策略が可能だろうなあと思っていました。
そしてもう1つが、家康の伯父・水野信元です。あまり有名でない武将なのですが、調べると色々と重要な場面に顔を出しているのです。そこでもし、家康が織田家に捕らわれていた期間に別人とすり替えられていたら? というアイデアが浮かび、それをもとに考察していくと、徳川にまつわる多くの謎が、解決していったのです。
正直、書きはじめた当初は、次々と多くの謎が結びついたことに、興奮したのを覚えています。


続きはこちらから:http://kindou.info/7962.html#more-7962


第53回:「18歳、19歳、20歳の安部公房」作:岩田英哉


『何が苦しみであり、悲しみであったのか、何が関心と興味の中心であったのか』

戦後文壇の巨匠”安部公房”の学生の頃の文章を考察し、安部公房とはなんなのかを理解することを目的とした作品だ。この頃の安部公房は高校~東京帝国大学医学部生。戦争真っ只中の時代ですね。いやはやさすが。高校時代に読んだのは”ニーチェ”と”リルケ”とか。富士見ファンタジアとスニーカーで育った自分にゃ眩しすぎるぜ…

18歳、19歳、20歳の安部公房 (安部公房論)18歳、19歳、20歳の安部公房 (安部公房論) [Kindle版]
著者:岩田英哉
出版: 岩田英哉
(2013-01-30)





――この作品を書いたキッカケを教えてください
この作品は、安部公房のファンのための日本で唯一の月刊誌もぐら通信に連載したものです。それを一冊にまとめて、読んでもらいたくて、キンドル本にして、発行した次第です。安部公房の広場というブログを開設しています。
http://abekobosplace.blogspot.jp
もぐら通信は、次のところでダウンロードできます
http://w1allen.seesaa.net

続きはこちらから:http://kindou.info/7993.html#more-7993


第54回:「自衛隊のごはん」作:廣川ヒロト


『自衛隊の食事は、大別して温食と非常食があります。』

1回自衛隊広報施設のりっくんランドには遊びに行ったことあるんですけど、自衛隊ご飯の展示があったんですよね。意外に美味そうなディスプレイがされていましたが…そうか、やはりそんなに美味しいわけがないのか(笑)さて、本作は元陸上自衛官の廣川さんによる『食でふり返る自衛官エッセイ』だ。色々と自衛官に対して風当たりが厳しい世の中ですが、いやあ、現場も苦労してるなあ…。ところで笑ったのですが、
「カレーは常に平均以上の味でした」
本作は食を通じてあくまでも自衛官時代を振り返るという本なので、自衛官という仕事に興味ある人にはいいかもね。高校生に読んでみて欲しい作品だ。自衛隊広報の人でも取り上げてくれませんかねえ。たしか「マモル」ってあったよね?


自衛隊のごはん自衛隊のごはん [Kindle版]
著者:廣川ヒロト
出版: 電明書房
(2013-01-20)





――この作品を書いたキッカケを教えてください
以前自衛隊の体験記のサイトを運営していたので、草稿が手元にある状態でした。KDPは原稿さえあれば誰でも出版可能ということで、好奇心に駆られて、という部分が大きかったですね。
元々書きためていたフィクションがあるので、そちらをKDPでと考えていましたが、全くの無名では埋もれてしまいそうです。ミリタリー系はある程度人気が見込める分野ですから、まずはノンフィクションから挑戦しようと思った次第です。
あとは、自衛隊系のキンドル本は「黎明の笛」が有名かと思いますが、体験記のようなジャンルはまだ出版されていませんでしたので。


続きはこちらから:http://kindou.info/8033.html#more-8033


第55回:「弁護士 隈吉源三」作:小玉オサム


「この分ならいいチームが組めそうだな。高山くんは医事法規のプロだし、そこに本物の医者がつけば、まさに鬼に金棒だ」

今回は20年を超えるプロのゲイ小説作家”小玉オサム”さんの長編シリーズの個人出版本です。モノ書きで食べていきたい人は是非ご一読を。これまでボーイズラブ本はサイトで取り上げてきましたが、ゲイ小説っていうと…読んだ限りまあ、あんまり違いがわからないかな。まあ美形の少年同志のキャッキャウフフというわけでなく…主人公はゴツイおっさんなわけだけども、しかし、さすがのクオリティですね。導入部分から物語がしっかり作られているので、男同士の心のやりとりというのが丹念に作られた上で交流がはかられます。
インタビューでも語られていますがゲイ小説は単行本化されることが少ないということで、こういう個人の取り組みで新しい文化が生まれるかもしれないですねえ。

弁護士 隈吉源三弁護士 隈吉源三 [Kindle版]
著者:小玉オサム
(2012-11-06)





――この作品を書いたキッカケを教えてください
もともと『サムソン』というゲイ雑誌に掲載されたシリーズ小説なんですけど、始まったのは15年くらい前。
ゲイ小説はポルノでないといけないので、当時は(たぶん今も)ストーリーメインのゲイ小説は珍しかった。
でも、ポルノ要素はしっかりもたせつつ、エンターテイメント寄りの小説もけっこう需要があるんじゃないかと考えたのがきっかけ。
当時好きだったパトリシア・コーンウエルの検屍官シリーズでは、主人公は医者で弁護士でもある女性で、とにかくかっこいいんだけれど、これをゲイ好みのノンケ男の弁護士に仕立ててみた。それが毎回事件に出くわして、ゲイの男たちに迫られて関係を持ってしまうという設定。(結果として似ても似つかない内容になった。)


続きはこちらから:http://kindou.info/8101.html#more-8101


次回予告


「私という人間は、まったく困ったものだ」
『敵ブロックの爆弾で作られたこの模様は「爆条紋」と呼ばれ、色々な物が溶けて混じり合っている。』
「あまねく全ての汗臭い体育会系男に死を!」
『脳みそぐにゃぐにゃにしてお読み下さい。』
「煙草と俺は似ているな」「・・・・・・どこがですかね」「嫌われ具合がさ」


次回は引きこもりエッセイや戦争をテーマにしたイラスト本、暴力と破壊の小説やぐにゃぐにゃマンガ、そしてホラー小説とエンターテインメント分野を多めに紹介するぞ!これからもKDP最前線をよろしくぅっ!


きんどるどうでしょう http://kindou.info/
このサイトはAmazonKindleってどうなんだろう?という疑問からスタートし、著者の声や新刊、値引き本などKindleのあらゆる情報をお届けしています。

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