こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

警視庁が振り込め詐欺の新名称を募集しました。オレオレ詐欺とも呼ばれているこの犯罪、2012年には363億円の被害があったそうです。

今回ご紹介するのは、善良な市民からカネを騙し取ろうとするいわゆる悪徳商法の現場に潜入した、一級のルポタージュ本です。


悪徳商法ハメさせ記悪徳商法ハメさせ記 [Kindle版]
著者:多田文明
出版:CLAP
(2013-02-09)

迷惑メール、スパム、新興宗教、色じかけ……いかにもあやしい危険な罠に飛び込んだらどうなるのか? キャッチセールス評論家の著者が騙されるところまで騙されつくす驚愕のルポ!

※製品版は、ヨコ書きです。下記プレビューはPC向けです。



ダマされやすいフリをする


わざと無知で無防備な人間のフリをして、あえて悪徳商法に騙されてみようという企画のノンフィクション。虎穴に入らずんば虎児を得ず。悪徳商法の実態を知りたければ、ダマされてみるのがいちばん手っ取り早い。本書は、それを実行してみせたルポタージュです。

著者について


多田文明さん(@tadabunmei)。『ただ・ふみあき』と読みます。悪徳商法・キャッチセールス評論家として、著書多数。これまで数々の悪徳商法の実態を暴いてきました。フジテレビ・TBS・テレビ朝日・日本テレビなど、さまざまなメディアに登場しているので、もしかすると知っているお顔かも。(リンク

8つの悪徳商法


本書には、大きくわけて8種類のくわしい手法が紹介されています。

■美人やイケメンが色じかけで勧誘する
■セミナーに招待する
■霊感・スピリチュアル系
■在宅ワークの儲け話
■勧誘するために趣味サークルのメンバーを狙う
■病気や死への不安をあおる
■代理店方式の儲け話
■インターネットの架空請求

もちろん、すべて著者が足で稼いできたナマの情報ばかり。契約する一歩手前で逃げているので大金を損してはいないものの、交通費やセミナー参加費用などは自腹です。悪徳業者をおちょくる目的とはいえ、生半可な覚悟で出来ることではありません。だからこそ、読む価値があるとも言えます。

マヌケな業者もいます


悪徳商法の目的は、ズバリお金です。多くのカネを騙し取るために、アノ手コノ手を使ってきます。しかし、なかには「ねえ、ほんとに騙す気あるの?」と、肩透かしをくらってしまうトンチンカンな業者も登場します。

たとえば、除霊セミナーにおいて、それまでトランス状態中のはずだったイタコ役の男性が、電話がかかってくると急に我にかえって「はい、XX治療院です。はい、明日の4時のご予約ですね。大丈夫です。お待ちしていまーす。」と営業トークを繰り広げちゃったり。

奴らの手口を、ぜんぶバラす!


悪徳商法への対抗策も書いてあります。とはいえ、自分は騙されないぞと思っている人がいちばん騙されやすい、とも言いますよね。

いちばん効果的なのは、著者の多田さんのように、ルポタージュを書く目的で潜入取材をすることかも(笑) ウンザリするくらい、悪徳商法に対して免疫がつくはずです。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。

「ためになる」度
★★★★☆(4)
「お笑い」度
★★★☆☆(3)
「著者はイジワル」度
★★★★☆(4)
「総合」
★★★☆☆(3)


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