こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
新妻に 裸エプロン いとをかし。今回ご紹介するのは、あなたの長年の疑問が解けるかもしれない一冊です。
つんどく速報ライター☆イマガワです。
新妻に 裸エプロン いとをかし。今回ご紹介するのは、あなたの長年の疑問が解けるかもしれない一冊です。
謎日記・選/お兄さん日記 [Kindle版]
著者:めきし粉
出版:めきし粉製粉所
(2013-03-08)
お兄さんの内緒の日常を綴った、のほほんと癒やされる日記「お兄さん日記」と
エッセイ「謎日記」を一緒にしました。
※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。
変なひとが綴ったエッセイ
なにが変なのかといえば、この本の著者(男性)は、あろうことか裸エプロンに異論を唱えているのです。女性が裸にエプロンをまとっている姿態の何が良いのかわからない、などと意味不明なことを供述しています。
さらに著者は、本書内において大胆きわまりない仮説を提唱しています。
一番、世の中に 裸にエプロン で知れ渡っている存在。
それは……
『ムーミンのママ』である。
(゚∀゚)ピコーン!! その発想はなかった……。ムーミンママ画像は書籍・ムーミンママの名言集から引用させていただきましたが、まさに裸エプロンです。しかも人妻(ムミ妻?)なのだから、興奮できないはずがない。
つまり著者は、世の紳士諸氏が裸エプロンに性的興奮を覚えるのは、ムーミンママの原体験によるものではないかと述べているわけです。これには激しい同意をもって、著者の仮説を全力で支持したいと思いました。
内輪の人間に向けて書かれている?
と、このようなくだらない・じつにバカバカしい文章がぎっしり詰まったのが、本書『謎日記・選/お兄さん日記』です。爆笑まではいかないものの、読んでいてニヤニヤできる絶妙な味わいの一冊。
ひとことで表現するなら、気負いのない文章です。賢ぶったりせず、気心の知れた人間に向けて近況報告をしている感じ。おもに、書き手の性格や好き嫌いを知っている人に向けて書かれているような、そんな印象を受けました。
元は『オルトアール総合雑談中心』にカキコした文章
著者あとがきによれば、収録されている一部は、現在はサービス終了を迎えてしまったCGMウェブサイトに書いていた文章だそうです。
それは『オルトアール総合雑談中』というもので、雑談が文化であるというコンセプトのもと作られたネットコミュニティでした。最盛期では600万PV/月を誇る人気サイトであり、じつは書籍化(Amazonリンク)もされています。
いずれにせよ、サービスが終了したコミュニティサイトで人気のあった過去ログを電子書籍化するというのは、たいへん有意義だと思いました。盛り上がったニフティサーブ会議室のまとめ電書化などは面白いかもしれません。
すでに前例がある
いまから20年前に、作家の筒井康隆氏が『電脳筒井線―朝のガスパール・セッション』という本を出版しています。読者からの手紙やネット上の要望を、リアルタイムに朝日新聞の連載小説に取り込んでいくという凄まじい実験の記録です。
今回ご紹介した『謎日記・選/お兄さん日記』は、職業作家ではない野生の書き手の過去ログすらも手軽に書籍化できる出版新時代の到来をしみじみと実感することができる一冊でした。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- 謎日記・選/お兄さん日記
- 著者:めきし粉
- 価格:99円
- 読了にかかる時間:約1時間(個人差があります)
- 「ユーモア」度
- ★★★★☆(4)
- 「裸エプロン」度
- ★★★☆☆(3)
- 「過去ログ発掘」度
- ★★★★☆(4)
- 「総合」
- ★★★☆☆(3)
著者について
めきし粉さん(@mexicona)。『めきしこな』と読みます。裸エプロンがもてはやされる風潮に懐疑をいだき、機関車トーマスの存在そのものに戦慄をおぼえる野生の書き手。
関連作品
来たるべき日曜日 他6編 [Kindle版]
著者:めきし粉
出版:めきし粉製粉所
(2013-01-22)
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Kindleストアに舞い降りた鬼才『来たるべき日曜日 他6編』 ショートショート作品集 - つんどく速報(電子書籍の感想・レビュー)
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