こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

勉強や仕事につかう机や椅子には、こだわりたいですよね。個人的にオススメなのは、ファミレス『ガスト』にあるテーブルとイスの組み合わせですです。あそこのって、長時間座っていても疲れにくいと思いませんか?


ファースト・スペース マトリョーシカファースト・スペース マトリョーシカ [Kindle版]
著者:丹伸一朗 イラスト:佐藤冬子
出版:Shin'ichiro
(2013-03-04)

中古欠陥住宅に住むシニアである著者が冬の寒さに耐えかねて、テント生活をはじめる。テントの保温性の良さに着目し、自室の改善をしたドキュメンタリー

※製品版は、ヨコ書きです。下記プレビューはPC向けです。


定年後、大学に通いはじめたが……


著者は、定年を迎えたシニア世代です。一線を退いたものの、なお学習意欲は旺盛なようで、あるときから放送大学に通いはじめ、いそがしく勉強する日々をすごしていました。

しかし、どうにも勉強がはかどりません。頭がついていかない、といわけではなく……寒くて集中できないのです。自宅の部屋が。

ひどい欠陥住宅に苦しむ


著者の住まいは欠陥だらけでした。気密性や断熱性の劣悪さはもちろんのこと、たとえば部屋のなかでフルートの練習すると近所から苦情を受けるほど、住居全体における施工の質が低かったのです。

おりしも季節は冬。学生である著者には、1月末に4科目もの単位認定試験が控えていました。しかし、いくら暖房を強くしても、机に向かう著者の足元は冷えきったまま。このように部屋の中が寒くてはどうにも学習がはかどりません。

そこで著者は、ひとつの解決策を試みるのです。

部屋のなかにテントを設置してみた


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近所のホームセンターで買ってきた3人用のテント。たった3980円の投資によって、著者の自宅における学習環境は劇的に改善します。

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このように、ニャンコも猫背うにょーんって感じでリラックスするレベルの快適度。季節は冬であり、暖房設備は400Wの電気ストーブを使っているだけ。真冬なのに、テント内の室温は24℃。

こうして欠陥住宅内に快適なノマドスペースを獲得した著者は、単位認定試験をうまく乗り切ることができたそうです。

住宅内テントは、あたらしい書斎である


著者いわく『極寒のヒマラヤで野営する登山家たちのことが頭に浮かび、彼らはテントの中で寒さをしのいでいる』ことから着想を得たようです。

さらに女性作家ヴァージニア・ウルフの著作にある『婦人は、もし小説を書くとすれば、お金と自分一人の部屋をもたなければならない』という記述にも言及します。

ここまでくると、本書『ファースト・スペース マトリョーシカ』は、日本における住居論であるとともに、あたらしい書斎論だといっても良いかもしれません。

進化しつづけるテント書斎


本書の後半では、3980円のテントをさらに発展させた書斎の作り方がくわしく書かれています。入手しやすい材料と、日曜大工レベルの手数で実現できる方法なので、ぜひ手にとってみてください。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)

「実用度」度
★★★★☆(4)
「語り口がユニーク」度
★★★☆☆(3)
「シニア世代おそるべし」度
★★★★☆(4)
「総合」
★★★☆☆(3)

著者について


丹伸一朗さん。『たん・しんいちろう』と読みます。欠陥住宅のデメリットを乗り越えるために、なんと『インテリアコーディネーター』の資格まで取ってしまった努力家です。

学び続ける人は、たとえその人が80歳でも若いと言える。逆に、学ぶことをやめた人は、20歳でも年老いている。 

ヘンリー・フォード(アメリカの自動車王)


関連作品


あたらしい書斎あたらしい書斎 [Kindle版]
著者:いしたに まさき
出版:インプレスジャパン
(2012-08-23)



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