こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
プレゼンテーションソフトの『PowerPoint』って、元はMac専用ソフトウェアなんですね。1987年にマイクロソフトが開発会社ごと買収したことで現在に至るそうです。この本に書いてありました。
つんどく速報ライター☆イマガワです。
プレゼンテーションソフトの『PowerPoint』って、元はMac専用ソフトウェアなんですね。1987年にマイクロソフトが開発会社ごと買収したことで現在に至るそうです。この本に書いてありました。
黒猫放談 ~世界の嘘の嘘~ [Kindle版]
著者:川俣晶
出版:ぽから
(2013-04-17)
(まえがきより)
ITと関連技術/アニメ/マンガ/ゲーム/戦争/歴史/トンデモ
※製品版は、ヨコ書きです。下記プレビューはPC向けです。
著者について
川俣晶さん。『かわまた・あきら』と読みます。1964年、東京生まれ。東京農工大工学部に在学中、エニックスにてMSX/MSX2版『ドラゴンクエスト2』の移植メンバーとして活躍していたというから驚きです。
さらに、同社の恋愛シミュレーションソフト『TOKYOナンパストリート』のPC-88とX1への移植作業にも関わっており、本書内に描かれている同ソフトにまつわる裏話は、Wikipediaの記述よりも詳しいです。
2013年現在は、株式会社ピーデー代表取締役を務めており、ジオメトリ(地理)情報を活用するソフトウェア開発や、Windows 8用の『Windows Store App』のリリースをおこなっています。
どんな本?
元祖エロゲーと呼ばれている『TOKYOナンパストリート』の発売は1985年。その頃に大学生だったということは、人生の大半をPersonal computerの歴史と共に歩んできた言っても良いと思います。
そんな生き字引のような著者が、黎明期のMacにまつわる話、アマチュア無線とインターネットの共通点をはじめとして、イナズマイレブンとサッカー漫画史について、1990年に制作された『楽しいムーミン一家』が世界中で絶賛された理由など、幅広い話題について語り倒しています。
構成は?
101章が収録されており、話題は多岐にわたっています。表紙やKindleストアの内容説明では、本書の価値をはかることはできません。目次を見ていただくほうが早いので、ここに転載します。
なお、特に面白かったものは青字にしておきました。
【No.001】「Mac版を作ってください」というリクエスト
【No.002】PowerPointはMSが到底真似が出来ないMacだけの誇り高い文化
【No.003】Apple-][は技術文化の世界遺産か?
【No.004】PC-8001に見るパソコン設計の長所と短所
【No.005】CPUが2個あると偉いのか?
【No.006】理想への接近は実際には理解されなかった
【No.007】初代Macは本当に革新的であったのか
【No.008】トンデモに対して強い嫌悪感を示す健全なコミック
【No.009】トンデモ叩きとトンデモ賛美はなぜ共存できるのか..
【No.010】トンデモのカモと典型的な特徴
【No.011】イナズマイレブンとアニメと大人の問題
【No.012】正しさの根拠を自分の内部に持つ者はカモ
【No.013】パソコンという外部
【No.014】パソコンに使われるだけなら知性は要らない
【No.015】意味のない機能にも存在意義はある?
【No.016】Vistaバッシングは「僕の未熟さ」の宣伝行為か?
【No.017】パソコンを使う者とパソコンに使われる者の差
【No.018】パソコンは要求を発し、人がそれを遂行する!?
【No.019】新OSのバッシング現象はよくあることでしかない
【No.020】スウェーデンという興味の対象
【No.021】フィンランドとアニメと文化ギャップその1
【No.022】フィンランドとアニメと文化ギャップその2
【No.023】プログラミング ワードの複数形問題
【No.024】平和ボケした馬鹿が増えて困る
【No.025】民族の誇りで戦争ができるか?
【No.026】戦争の本質とは経済であり情報である
【No.027】その軍事予算の正当性を証明せよ
【No.028】割と手軽にできる敵対関係の作り方
【No.029】私が怒っている理由は何か
【No.030】カスミ伝というメタ視点
【No.031】「メタの恐怖」の真の意味とは何か
【No.032】論争に必ず勝つ方法
【No.033】中抜き・2極分化する「議論世界」
【No.034】世界の中心でUNIXを叫んだと思い込んだ田舎者・前編
【No.035】世界の中心でUNIXを叫んだと思い込んだ田舎者・後編
【No.036】私的な雑誌の遍歴
【No.037】アマチュア無線とネットの常識その1
【No.038】アマチュア無線とネットの常識その2
【No.039】アマチュア無線とネットの常識その3
【No.040】アマチュア無線とネットの常識その4
【No.041】インターネットは匿名の世界か
【No.042】匿名は犯罪の匂いがするか?
【No.043】TOKYOナンパストリート
【No.044】ロックの話
【No.045】マニアックさの度合いとしての「濃さ」の本質とは?
【No.046】「濃い人」になる方法とは何か
【No.047】妖怪四十七士という概念は成立するか?
【No.048】妖怪四十七士という概念は成立する!!
【No.049】知性を推し量る指標としての「妖怪問題」とは何か
【No.050】五十万トン戦艦は完成したら真に世界最強か?
【No.051】本当に欲しいのはMac版ではなく君だ!
【No.052】自発的にMacの開発者になるメリットは実在するか!?
【No.053】本田車に乗っても嫌われないのにエスペランド語で話すと嫌われるのはなぜか
【No.054】コミュニケーションには共通の基盤が必要
【No.055】1ローカル言語に過ぎない日本語を使う権利などない!?
【No.056】おほほほ。気遣いが足りなければ増やせば良いのよ!
【No.057】パソコン通信を続けると98か98互換機を買う必然性!?
【No.058】Javaは本質的に無くても良い差異を取り除くか?
【No.059】ヨーロッパではアメリカ製ソフトは流行らないのか?
【No.060】MacintoshとJavaの戦略の差とは何か
【No.061】昔、Javaで書いてました。いや本当に
【No.062】シロクニよ、おまえもか!
【No.063】年長者は常により賢いか?
【No.064】愚者は"NTはよく落ちる"と言ったのか?
【No.065】賢者は経験に学ぶか?
【No.066】歴史の「嘘と真実」はどこにあるか
【No.067】昔の人は合理的であり物理的に正しいか?
【No.068】なぜ零戦はカモとして狩られたのか
【No.069】貧しい者ほど無駄遣いが多い?
【No.070】EXPO'70大阪万博はいかなるトラウマを残したのか
【No.071】EXPO'70大阪万博にあった現実の価値
【No.072】OS/2悲哀
【No.073】286悲哀
【No.074】8080悲哀
【No.075】6800悲哀
【No.076】ミリタリー模型における1/76という縮尺問題
【No.077】SFとは何か 白猫放談
【No.800】真実を暴露するリスク (2009年4月1日掲載)
【No.078】アニメファンの幼年期と終わり
【No.079】クハ79問題
【No.080】C#への憎しみはMS憎悪ではない?
【No.081】ソースは短い方が良いか?
【No.082】擬人化は文化であるか?
【No.083】音楽は音の楽しさ
【No.084】PC-8801版ハングオンは実在する
【No.085】オタク文化は世界に通用しているか?
【No.086】オタクの社会的な存在意義とは何か
【No.087】コプロと8087
【No.088】八八艦隊は完成すれば日本に栄光をもたらしたか?
【No.089】架空戦記に込められた皮肉
【No.090】EUC-JPという幻想
【No.091】カトラーというカリスマ
【No.092】ドラクエFF天外オウガバトル
【No.093】Javaの長所ではないもの
【No.094】技術者は「すべてがFになる」と発想するか?
【No.095】カモられる罪とは何か
【No.096】送電鉄塔趣味は世界観を塗り替える?
【No.097】プログラミング言語ミーハーの勧め
【No.098】ネットの知性は高いか低いか
【No.099】滅多なことでメタは使いこなせない
【No.100】最終回・終着駅は始発駅
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とにかく分量が多い! 少なく見積もっても2冊は新書が出せるくらいの情報が詰まっています。展開されている論考の数々は普遍的な内容であり、ソーシャルメディアで定期的に話題になるようなトピックも扱われています。
感想は?
本書は、著者が半世紀以上にわたって蓄えてきた膨大な知識と緻密な論理によって構成されています。
著書内にて『自分は第一人者ではない』と何度も謙遜していますが、80年代、90年代のコンピュータやプログラミング言語に関する知見をはじめ、SFや軍事(ミリタリ)にまつわる見識の確かさには目をみはるものがあります。1日1章ずつ、じっくり味わうようにして読んでいきたい本です。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- 黒猫放談 ~世界の嘘の嘘~
- 著者:川俣晶
- 価格:300円
- 読了にかかる時間:約6時間(個人差があります)
- 「歴史の生き証人」度
- ★★★★★(5)
- 「賢者のエッセイ」度
- ★★★★☆(4)
- 「日本のSF文化の薀蓄」度
- ★★★★☆(4)
- 「総合」
- ★★★★☆(4)
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