こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
『鬼』をモチーフとした有名なオタク系コンテンツとしては、たとえば『痕』や『ガサラキ』という作品がありますね。(※レビュワーの個人的史観による選定)
今回ご紹介するのは、それらの正統な系譜作品ともいえる、本格的な伝奇系ライトノベルです。
つんどく速報ライター☆イマガワです。
『鬼』をモチーフとした有名なオタク系コンテンツとしては、たとえば『痕』や『ガサラキ』という作品がありますね。(※レビュワーの個人的史観による選定)
今回ご紹介するのは、それらの正統な系譜作品ともいえる、本格的な伝奇系ライトノベルです。
ナイト=ゴーント (はやぶさ書房) [Kindle版]
著者:篠山 半太
出版:はやぶさ書房
(2013-05-27)
東京の国立駒場高校に通う人造戦鬼二号・的場佳奈子は鬼の力を持つ改造人間である。
佳奈子は自らを狙う女性自衛官・杉原たかね3尉と果たし合った際、後輩の美少年・牧原潤を図らずも巻き添えにしてしまう。改造人間の力で潤を助けた佳奈子は潤と離れられない状況に陥り、二人の不埒な同居生活が始まる。
一方、東京では「未確認生命体」による無差別食人事件が発生。警視庁の後藤田正義警視と、防衛省の繭川巴2尉が事件を担当することになる。
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※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。
広義のクトゥルフもの、と言えるかも
作品名の『ナイト=ゴーント』というのは、ニャル子さんの元ネタ「クトゥルフ神話」でもおなじみ『H.P.ラヴクラフト』の著作に登場する『night-gaunt 夜鬼』のことです。
本書内においても『鬼』が登場します。ただし、幻想的な存在としてではなく、大日本帝国陸軍の部隊である『関東軍』によって秘密裡に開発された改造人間『人造戦鬼』を指し示すものとして。
日本刀を用いたバトル描写がアツい!
人間と鬼の融合体である『人造戦鬼』は、20世紀初頭に開発されました。しかし、日本が終戦をむかえて60年以上を経た現在も、目的を失った『戦争の落とし子』たちは不老であることを持て余し、社会にまぎれて生き延びていたのです。
杉原たかねは、防衛省の3等陸尉です。旧日本軍の落とし子、つまり『人造戦鬼』の抹殺を任務としています。女性とは思えない膂力で日本刀を自在にあやつり、鬼退治を執行するのです。
たかねは、ターゲットである人造戦鬼二号・的場佳奈子を発見し、抹殺指令を遂行しようとするのですが、戦闘の最中において、市民である男子高校生を巻き添えにしてしまいます。
瀕死の少年は、人造戦鬼の血によって……
不憫に思った加奈子は、鬼である自分の血を潤に分け与えますが、その措置は万能ではありませんでした。
一命をとりとめた潤は、血の主体たる加奈子のそばを離れて生命を維持することができなくなったのです。当然、お風呂にも一緒に入ります。エッチなシーンあり。
平凡な生活から一転、追われる立場になった男子高校生。防衛省から送られてくる刺客だけでなく、かつて旧内務省の外局であった対人外戦闘機関『神祇院』からも、命を狙われる日々を送ることになるのです。
著者について
篠山半太さん(@SHINOYAMA_Hanta)。『しのやま・はんた』と読みます。京都大学法学部卒。2012年『君が衛生兵で歩兵が俺で』にてライトノベル作家としてデビュー。
今回は、出版社を経由せずに、いち個人として電子書籍出版に挑戦したのが本書『ナイト=ゴーント』です。
代表作の『君が衛生兵で~』においては、『劇場版パトレイバー2』を彷彿とさせる、首都を舞台にしたスリリングな自衛隊によるクーデター描写に加えて、数ページに1回は登場するオタクネタによって読者を楽しませてくれました。
本書においても、オタクネタは健在。某『特撮ヒーローの変身ベルト』的なモチーフに加え、闘うメイドさんや、おもわずニヤリとさせられるセリフが盛り沢山。読者へのサービス精神は健在です。読めばわかる!
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- ナイト=ゴーント (はやぶさ書房)
- 著者:篠山半太 イラスト:倦怠類
- 価格:100円
- 読了にかかる時間:約2.5時間(個人差があります)
- 「伝奇バトル」度
- ★★★★☆(4)
- 「日本陸軍ネタ」度
- ★★★★☆(4)
- 「繭川巴ふたたび」度
- ★★★★☆(4)
- 「総合」
- ★★★★☆(4)
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