こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
今回ご紹介する作品は、歯切れのわるい前置きから始まります。
素性をひた隠しにする著者は、身の危険を感じているにもかかわらず、それでも自分が知り得た真実を、世間の人々に知らせたいと願っているようです。
はたして『人類を養殖している生物』の正体とは!?
つんどく速報ライター☆イマガワです。
今回ご紹介する作品は、歯切れのわるい前置きから始まります。
本書はルポタージュではなく、「小説」として出版されることになるだろう。フィクションの形を借りなければ出版できない内容だからだ。
素性をひた隠しにする著者は、身の危険を感じているにもかかわらず、それでも自分が知り得た真実を、世間の人々に知らせたいと願っているようです。
はたして『人類を養殖している生物』の正体とは!?
人類を養殖している生物がいる [Kindle版]
アラン・イシコフ (著)
出版: Tanupack; 3版 (2013/3/17)
覆面作家、アラン・イシコフが書いた驚愕の黙示録。
現人類はどこからきたのか? 世界の終わりとは? 現代文明に未来はあるのか?聖書をはじめとする様々な古文書や伝説にある不可思議な記述の真相は?
これはドキュメンタリーなのかフィクションなのか?
※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。
あらすじ
人類は、いずれ大削減される運命にある。大いなる『生物』の意志によって生かされているだけにすぎず、約束された終末(アセンション)は、すぐそこに迫っている。
本書『人類を養殖している生物がいる』は、広義のフェイクドキュメンタリーです。主人公が常に携帯しているICレコーダーの音声記録を再構成したものである、という設定です。
『フェイクドキュメンタリー』とは――ルポタージュ(ノンフィクション)の体裁を装いつつ、巧みにフィクション性を潜ませる手法であり、本書を単なる『トンデモ本』とは一線を画したものへと仕立てあげることに成功しています。
もうひとりの神とは
主人公は、アラン・イシコフという四十代の男性。本書の著者です。
ちなみに、アラン・イシコフという名前は本名ではない。本名を名乗らないのは、本書が小説ではないのに小説として出版されるのと同じ理由からだ。
アランは、変わり者の神父と知り合いになります。『聖書の記述は改竄されている』と主張する人物です。神父――カトリックの司祭、すなわち一神教の信仰者は、声を潜めつつ、アランの耳元でささやきます。
"世界を創った神" と "ヒトを創った神" は、異なる存在だ。
旧約聖書に登場するエゼキエルの逸話を引き合いに出して、われわれ人類を造ったのは、人によく似た『生物』であると言うのです。
そのあと、アランは誰かに会うたびに『人類を養殖している生物』の実在をほのめかす話題を耳にすることになるのですが……。
新型インフルエンザウィルスは生物兵器!?
トンデモとは、たとえば、飛躍した論理(ユダヤ陰謀論や超古代文明技術)を持ちだすことによって、史実をねじまげて解釈する趣向をいいます。
本書『人類を養殖している生物がいる』においても、世界終末論を補強するために『イルミナティ』をはじめ、おなじみ『ファティマ 第3の予言』が登場します。
ほかにも『古くはスペイン風邪、最近では新型インフルエンザ』が、自然界には存在しないウィルスによって引き起こされたものであり、人類を大削減するときにそなえた小規模なデモンストレーションであると言うのです。そうきたか!
伏線がみごとに回収されている良作
おなじみ9.11陰謀論や、オバマ大統領当選にまつわる裏取引などのエピソードが飛び交うなかで、唯一、そういう話題とは無縁のステファンという男性が登場します。アランの同級生であり、伊豆でひっそり暮らしている陶芸家です。
じつは、このステファンこそが最大の仕掛けであり、本書を『数ある凡庸なトンデモ本のなかで頭ひとつ抜きん出た良作』たらしめている要因です。物語全体の3割あたりに登場するので、無料サンプルに留まらず読み進めていただきたい!
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- 人類を養殖している生物がいる
- 著者:アラン・イシコフ
- 価格:180円
- 読了にかかる時間:約2.5時間(個人差があります)
- 「トンデモ」度
- ★★★★★(5)
- 「リアリティ」度
- ★★★★☆(4)
- 「どんでん返し」度
- ★★★★★(5)
- 「総合」
- ★★★★☆(4)
著者について
アラン・イシコフさん。翻訳家、カウンセラー。ロシア人の父と、ハンガリー人と日本人のハーフである母をもつ。物心ついたときにから日本で生活しており、インターナショナルスクールに通っていた。流暢な日本語を話す。
――2013年9月現在、消息は不明である。
こちらも読みたい
見ざル、聞かざ流、言わざ瑠 ニュー・ワールズ・エンド [Kindle版]
川口祐海 (著)
出版: 川口祐海; 1版 (2013/4/25)
レビュー有り
すべて秘密結社のしわざ。陰謀史観まみれのSF小説『見ざル、聞かざ流、言わざ瑠 ニュー・ワールズ・エンド』 - つんどく速報(電子書籍の感想・レビュー)
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コメント
エゼキエル書のこのシーンを読んで毎度思うんだが・・・・
神様ってヘリコプター持ってないの??
地球上で月着陸船のようなものを運用するってのはすごい非効率だし
危ないよ。月と違って重力あるからジェットやロケットの噴射で移動
ならハリアーみたいなVTOL機じゃないと、月着陸船なら燃料すぐになくなってひたすら水平移動で横に飛んで(燃料無くなるじゃん)・・・・神様帰りは徒歩ですよ
そういえば神様どうやって帰った?