こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
・30代男性(ロスジェネ世代)によるゲームソフトの思い出
・ゲーム体験の記憶は、我らの世代の共有資産
・過去を振りかえることで、未来を再発見する
家庭用ゲームとロスジェネ世代を関連させて論じているエッセイ集です。
つんどく速報ライター☆イマガワです。
ざっくり言うと
・30代男性(ロスジェネ世代)によるゲームソフトの思い出
・ゲーム体験の記憶は、我らの世代の共有資産
・過去を振りかえることで、未来を再発見する
家庭用ゲームとロスジェネ世代を関連させて論じているエッセイ集です。
われらゲームの世代 デジタル・ノスタルジアの未来 [Kindle版]
会崎秀図 (著)
出版: 会崎秀図; 1版 (2013/4/14)
僕たち(特に僕自身は30代半ばです)は、総じて「ゲームの世代」といえると思います。
その意味するところは、ゲームが好きで、ゲームをしながら子ども時代を過ごしてきたというだけではなく、今や僕たちがゲームを語れば、それ自体が自分たちの半生を語ることになってしまうということです。
ゲームを実際に語ることによって、単なる過去を懐かしむノスタルジア以上の意味があることを示します。僕たちは、ゲームの力を通じて、新しい一歩を踏み出すことができるのではないかと思うのです。
※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。
これから最前線に向かう貴方へ
1970年後半生まれ、現在30代の著者いわく――
確実に僕たちは何かをなしつつあるし、また、なさねばならない状況になりつつある。
たしかに30代というのは、社会人として10年以上を過ごしてきて、大なり小なり決断すべきことが多くなる、会社や家族を背負った何らかを決断せずに漫然としてはいられない年齢です。
多様な生き方があるとはいえ、キャリア形成、資産運用、家庭問題などの懸案の同時並行的な処理を迫られることも増えていきます。
ちょっとここで考えてみるのは悪くないはずだ。
さらなる激戦地へと踏み出す前に、これからも自分を見失わず進み続けるため、ゲーム世代ならではの手法によって心の整理をすることを、著者は提案します。
ゲームソフトによる連想
ファミリーコンピューターが任天堂から発売されたのが、1983年。著者が5才のときなので、まさにゲーム世代と言えるでしょう。
たとえば、あるファミコンソフトの発売日が中学1年生の1学期末試験初日であったことを、著者は正確に思い出してみせます。
水滸伝を手がかりにして、いろいろと記憶がよみがえることは確かだ。ゲームの存在が僕の記憶をたぐり寄せたり、それから他の記憶につながったり
我らの世代の共有資源
『ゲームで遊んだ記憶は、今を生きるための資源である』と、著者は言います。
『マリオブラザーズ』に組み込まれた裏切りルールにはじまり、光栄の歴史シミュレーションに夢中になったこと、ドラクエ3のサブタイトル『そして伝説へ…』に込められた意味、FFシリーズについて等々。
ゲーム世代の典型ともいえる体験を、関連する研究書や人文書を引用しつつ、平易なことばによって語っています。
ゲームとともにあったこの30余年は、僕たちにとってかけがえない資源のはずだ。
なによりも、この記憶は僕個人のものには違いないけれど、僕たちが虚構としてではあるが集団として共有している記憶だと思う。
この力は、それを知らない人々にだって伝播する。僕たちは、ゲームという手がかりを通じてたぶんわかりあえる。
感想
わたしは1980年生まれなので、ゲーム世代と言えるでしょう。家庭の事情により引っ越しが多かったので、ゲームの記憶は『住んでいた場所』を意味します。
ほかにも、スーパーマリオブラザーズの1-1において、意味もなくクリボーに突進しては死ぬということを繰り返すことが大好きでした。思えば、むかしから無意味なことばかりやっていたんですね。
武器や防具の買い替えをギリギリまで控えたり、『エリクサー』をラスボス戦まで温存しようとするわりに、いまだ無産階級に留まっているなのは一体なぜなのか? 本書を参考にして過去のゲーム体験を振り返り、自己分析を試みるつもりです。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- われらゲームの世代 デジタル・ノスタルジアの未来
- 著者:会崎秀図
- 価格:100円
- 読了にかかる時間:約2時間(個人差があります)
- 「ファミコン語り」度
- ★★★★☆(4)
- 「おっさんホイホイ」度
- ★★★★☆(4)
- 「満足度」度
- ★★★★☆(4)
- 「総合」
- ★★★★☆(4)
著者について
会崎秀図さん(@hiderot1)。『かいざき・ひでと』と読みます。
ちなみに本書は、星海社主催の『ミリオンセラー新人賞』の応募原稿だったようです(参照リンク)。著者と同年代の読者にとっては少なくない刺激を得られる1冊です。
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