こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
・SFマンガ短編集
・オタク文化に対する批評性
・四季賞準入選作家
つんどく速報ライター☆イマガワです。
ざっくり言うと
・SFマンガ短編集
・オタク文化に対する批評性
・四季賞準入選作家
公共事業婚活天使 [Kindle版]
新谷明弘 (著)
出版: 新谷明弘; 1版 (2013/4/28)
・『著保プリンス』 32ページ
・『鼻の奥の運命省』 24ページ
・『公共事業婚活天使』16ページ
以上、お役所3部作を収録。
※下記プレビューはPC向けです。
あらすじ&著者
本書は、近未来の公務員の仕事ぶりを描いた『お役所3部作』を収録したものです。全72ページ。
もしも著作権が非親告罪だったら……『著保プリンス』。運命チップという生体ガジェットが普及している社会『鼻の奥の運命省』。
そして、未婚の男女たちに天使を捕獲させて婚姻をうながす『公共事業婚活天使』。
作者は、新谷明弘さん。コミックビームで連載していたこともあるプロの漫画家です。創作同人イベントなどで販売していたものを、多数電子書籍化しています。
今回は、本書に収録されているうちの2編をご紹介しましょう。
公共事業婚活天使
公的に天使を墜落させて、その解体作業を未婚男女にやらせます。
冒頭において、ヘリコプターで運搬されたのち落下させている描写があります。捕獲、あるいは、人工的に出生率の低下を防ぐため、政府事業の一環としておこなわれているっぽい。
ちなみに、作業のおこぼれで、天使の血肉を食べることができます。媚薬効果があり、参加している男女たちをその気にさせることこそが、天使解体事業のキモなのでしょう。
著保プリンス
著作権が非親告罪であり、厳しく摘発がおこなわれている世界。
勝手に漫画の朗読をして不特定多数に聴かせることは犯罪、買ってない本の中身(落としものも含む)に目を通すことは犯罪、漫画家のトレスも犯罪として扱われています。
そんな著作権制度を利用して、とある自治体が税収増をはかるため、クローン特区を誕生させました。
人気クリエイターが死んでも、そのクローンを作成して囲い込むことによって、死後50年めいっぱいまで著作権収入を得させて、住民税や所得税などを徴収できるという仕組み。
巨額の税収流出をふせぐために『鳥山明専用道路を作った』という有名な都市伝説がありますよね。
天使の血は甘い
収録作のうち、いちばん好きなのは『公共事業婚活天使』です。天使ちゃんの血液はハチミツ味、肉は桃色っぽい味がするそうです。食べたい。
巨大な天使が空から降ってくるといえば『エヴァンゲリオン』ですが、本作の場合はずいぶんと生産的な ”使徒襲来” ですね。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- 公共事業婚活天使
- 著者:新谷明弘
- 価格:300円
- 読了にかかる時間:約30分(個人差があります)
- 「SF(すこしふしぎ)」度
- ★★★★☆(4)
- 「ブラックユーモア」度
- ★★★★☆(4)
- 「満足」度
- ★★★★☆(4)
- 「総合」
- ★★★★☆(4)
著者について
新谷明弘さん(@dex_as)。『しんたに・あきひろ』と読みます。
密林社経由で、印刷した同人誌をAmazonで併売している。著書である『未来さん』(アスキー)は、Jコミで無料公開している。太っ腹。
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