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つんどく速報ライター☆イマガワです。
・稀代の任天堂信者によるルポまんが
・称賛するだけでなく、愛憎相まみえる"実録もの"
・月刊ゲームラボ連載中の原稿をまとめた1冊
つんどく速報ライター☆イマガワです。
ざっくり言うと
・稀代の任天堂信者によるルポまんが
・称賛するだけでなく、愛憎相まみえる"実録もの"
・月刊ゲームラボ連載中の原稿をまとめた1冊
ぼくは任天堂信者 [Kindle版]
ピョコタン (著)
任天堂信者のピョコタンがWiiUに徹夜で並んだり、任天堂の株を買って株主総会に出席したりする。実話を元にしたレポートマンガ。
※下記プレビューはPC向けです。
連載中のまんが原稿を、作者みずから
本書『ぼくは任天堂信者』は、月刊ゲームラボ『ピョコタンのマンガレポート』の原稿などを、作者みずからがまとめて同人誌として発行したものです。
ルポ漫画という形式といい、テーマといい、『おとなのしくみ』(鈴木みそ)を彷彿とさせます。
ところで。現在も連載中なのに、なぜ、版元である三才ブックスが単行本化しないn……qあwせdrftgyふじこlp
初単行本化とおぼしき部分は、全64ページ中39ページ。全体の6割。
内容が濃いので、読みごたえがありました。
ゲームラボは何度か買ったことがあるので『ピョコタンのマンガレポート』のことは存じ上げていましたが━━あらためて読むと、自分が好きなタイプの漫画だったことを再認識できました。
以下の見出しは、収録作タイトルです。簡単な内容紹介をします。
『ぼくは任天堂信者』
(俺的ゲーム速報@JIN 2011年1月25日掲載)5ページ
ピョコタンが『バーチャルボーイ』について熱く語っています。
現在も、本体&ソフトを10本以上を所有しており……
こんなバカなことも。まさに狂信者ですね。
『ぼくが信者になった理由』
(ゲームラボ 2013年5月号掲載)4ページ
ニンテンドー原体験を語っています。
ピョコタンが中学時代にハマっていたのは、PCエンジン。しかし、修学旅行先が京都だったことが、その後の人生を大きく変えます。……そうです。本社見学です。
『任天堂の株主になる』
(ゲームラボ 2011年10月号掲載)4ページ
WiiUを発表したのにもかかわらず、下がり続ける任天堂の株価。知り合いのソニー信者にバカにされたピョコタンは、ある決意をします。
任天堂の株を買うのです。『Wii U』の発売で一発逆転できると確信して、全財産をつぎこみます。はたして結果は……。
『任天堂 いい話』
(ゲームラボ 2012年10月号掲載)4ページ
とある『京都市に本社を置く家庭用レジャー機器を製造・販売する日本の企業』の株の含み損に苦しむピョコタン。
日を増すごとに下がり続けるSUN値(正気度)を保つために、任天堂のイイ話を聞きに行きます。
訪問先は『猿楽庁』という有名デバッグ会社です。いわゆる『任天堂のソフトウェアにまつわる印刷物は、すべて近所の小さな印刷会社がおこなっている。昔の恩義によるもの』伝説の真相が明らかにされています。
この話。ネット上のまとめサイトやTumblr経由でよく見かけますが、本書『ぼくは任天堂信者』では、当時の事情を知る人に取材しています。貴重。
『PS Vita に並んだ』
(ゲームラボ 2012年2月号掲載)4ページ
徹夜で並んだルポ漫画。任天堂信者の正装であるマリオのコスプレをして行列に向かいます。
発売日が12月初旬だったので、低い気温のせいで頻繁に尿意をもよおす様子が面白い。
『PS Vita に並んだ 【真相編】』
(ゲームラボ 2012年2月号掲載)4ページ
上の記事の真相を語っています。なぜ任天堂信者であるピョコタンが、ライバルであるSONY製品の行列に並んでいたのか? 驚くべき理由です。
『ソニーの株主総会へ』
(ゲームラボ 2012年9月号掲載)4ページ
含み損を抱えているピョコタン。下がり続ける株価に業を煮やして、SONY株に浮気します。
しかし━━結局は含み損が2倍になってしまい、SONYの社長に直接文句を言うために株主総会に乗り込みます。もちろん━━マリオのコスプレをして。
『Wii U に並んだ』
(ゲームラボ 2013年2月号掲載)4ページ
2012年12月。『Wii U』の発売日に、やっぱりマリオのコスプレをして出動。今回は、ルイージやヨッシーのコスプレーヤーと一緒です。絵面が笑えます。
『任天堂の株主総会へ』
(ゲームラボ 2013年8月号掲載)4ページ+2ページ
多額の含み損を抱えているとはいえ、待望の聖地巡礼に胸をときめかせるピョコタン。
そのほかにも、任天堂信者にはおなじみの『弁慶食堂』でカツ丼をむさぼります。1985~1986年においてディスクしすステム版『メトロイド』スタッフの過酷な開発体制を支えて、スタッフロールにも記載されている、あのお店です。
ほかにも
本書の4割(25ページ)は、商業既刊の再録コンテンツです。
・ファミコンコンプリート男
(『赤いアホ汁』収録)4ページ
・おでかけピクトチャット
(『赤いアホ汁』収録)4ページ
・Wiiに並んだ
(『アホ汁レインボー』収録)4ページ
・奇跡のファミコン最新作
(『アホ汁666』収録)4ページ
・ポケモンスタンプラリー
(『アホ汁666』収録)4ページ
いずれも月刊ゲームラボの掲載作品です。
言うまでもありませんが、いずれもルポ漫画・ギャグ漫画として一級品ですし、なつかしいゲーム文化の話を楽しむことができます。(いちばん古いものは2004年。ニンテンドーDSの発売年)
「再録? なーんだ、手抜きかよ」と思うのは、早とちり。理由を述べます。
ピョコタンさんの単行本は、収録元の単行本が品切れ(おそらく重版未定)になっているようです。そのために中古価格が高止まりしています。
【参考リンク】ピョコタン 通販ショップの駿河屋
2014年4月24日現在、中古価格2,380円(定価1,000円)
アホ汁シリーズの古本流通価格は、ほとんどが新刊価格(約1,000円)の半額以上。2010年発行の『アホ汁666』はプレミア価格です。
いつの日か、版元の三才ブックスあるいはピョコタンさん自身が、再販や電子書籍化してくれると思いますが━━それまで待てない人にとって、本書『ぼくは任天堂信者』は買って損のない一冊です。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- ぼくは任天堂信者
- 著者:ピョコタン
- 価格:600円
- 読了にかかる時間:約30分(個人差があります)
「任天堂」度 ★★★★☆(4) 「株の含み損」度 ★★★★☆(4) 「満足」度 ★★★★★(5) 「総合」 ★★★★☆(4)
著者について
ピョコタンさん(@pyocotan)。1977年生まれ、西日暮里在住。1996年に漫画家デビュー。
三才ブックス『ゲームラボ』、小学館『コロコロイチバン!』などで連載中。
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