こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。

ざっくり言うと


・能力者たちの学園都市
・主人公の男子学生だけが、無能力者
・とある教師のチョーク砲(レールガン)

私立サブリミナル学園私立サブリミナル学園 [Kindle版]
八幡謙介 (著)

【新感覚!学園能力バトルもの】

自他共に認めるリア充の理亜十兵衛は、なぜか”能力者”の集まる私立サブリミナル学園に推薦枠で入学する。
しかし、彼には”能力”がなかったのだ!

リア充の十兵衛を嫉み、攻撃をしかける学園の能力者たち。幼なじみの地味子は、十兵衛の犠牲となり<呪い>を受け、隠れ巨乳をしぼまされてしまった。

地味子の隠れ巨乳を取り戻すため、十兵衛は<呪い>の本体を叩きに学園を駆け回る。果たして犯人は?

※製品版は、タテ書きです。下記プレビューはPC向けです。

チョーク砲(レールガン)


本書『私立サブリミナル学園』の特徴は、人気ライトノベル『とある魔術の禁書目録』のパロディ小説だということです。

本編中には、主人公が無能力者・学園都市・能力者・レールガンなどのキーワードが散りばめられています。

あえて露骨なパロディをして見せることで、現代ライトノベルのキメラ(異種合成)を試みたのかもしれません。いびつさに、美や意味を見いだす━━的な。

あらすじ


私立サブリミナル学園は、ある一点を除けばどこにでもあるタイプの高等学校だ。

その一点とは、生徒及び教師の全てが能力者、または能力を開発している者であるということ。


リア充である理亜十兵衛(りあ・じゅうべえ)には、幼なじみがいました。おなじ学園にかよう、音無味子(おとなし・みこ)━━通称・『地味子(じみこ)』です。

あるとき、地味子が襲われます。
彼女を傷つけたのは、学園内のモテない能力者が放った『リア充自動追跡型ミサイル(サイレント・ジェラシー)』です。通常であれば、外傷を負うだけなのですが……地味子は『呪い(スペル)』におかされていました。

それは……隠れ巨乳を無効化する呪いでした。十兵衛は、幼なじみが巨乳でなくなったことに強いかなしみをおぼえます。

じつは、十兵衛は学園でただひとりの無能力者でした。たとえ犯人を見つけたとしても、相手をつかまえることが難しいのです。
事態を打開するために、学園の支配者であり風紀機関でもある『応援団(モテない男子学生の集まり)』に助けをもとめます。

無能力者であるハンデを背負いながら、十兵衛は学園内の疑わしい能力者たちと対決します。最後につきとめた犯人は……意外な人物でした。

感想


おふざけで書いたわりには、楽しめる内容に仕上がっています。
数ページに1度かならず登場するコメディ場面のニヤニヤ感が、物語のはじめから終わりまで続きます。テンションが高いまま、読み終えることができるはずです。

本書をひとくちで言いあらわすならば、現代ライトノベルの皮をかぶった『ハイスクール!奇面組』です。
ご存知でしょうか? 1980~87年に週刊少年ジャンプで連載されていた「学生ばなれしたキャラクター性のモテない男子たちが、くだらないことでバカ騒ぎする」ギャグ漫画です。

著者の八幡謙介さんが『奇面組』を知っているか定かではありませんが、ノリはあの名作ギャグ漫画を思い起こさせます。(ネーミングセンスは『まじかる☆タルるートくん』にも通じる)

要するに、おさえきれない80~90年代のエッセンス(オッサン臭)がただようライトノベル贋作(がんさく)に、おなじオッサンであるわたしは反応せざるをえない━━というわけです。

Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)


「パロディ」度
★★★★☆(4)
「ユーモア」度
★★★★☆(4)
「満足」度
★★★★☆(4)
「総合」
★★★★☆(4)


著者について


八幡謙介さん(@kensukeyahata)。『やはた・けんすけ』と読みます。ギター講師、作家。アメリカやオランダ等における音楽修業経験あり。バークリー音楽大学に通っていたという経歴の持ち主です。

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・レビュー有り
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