こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
・自作LINEスタンプをコミカライズ
・悪い子だけど、本当はさみしがりや
・セルフパブリッシングの最新事例
つんどく速報ライター☆イマガワです。
ざっくり言うと
・自作LINEスタンプをコミカライズ
・悪い子だけど、本当はさみしがりや
・セルフパブリッシングの最新事例
絵本版ザ・ワル子さん 大暴れの緋色 [Kindle版]
折羽ル子 (著)
出版: ケモノノノベルズ (2014/5/27)
とっても悪いいたずらっこワル子さんが大暴れ。
友達のヨイ子さんもかちくのピエールも大迷惑!
だけど悪気なんて無いんだ。
ちょっぴりブラックな要素もあるので分別のあるお子様向け。
全編にわたりふりがなが付き。
(表紙、奥付を除いて全42ページ)
※下記プレビューはPC向けです。
LINEスタンプのコミカライズ!?
本書『絵本版ザ・ワル子さん 大暴れの緋色』は、エキセントリックな作風の絵本です。
設定によると、主役のワル子さんは『悪さの見本のような悪い娘』だといいます。そして……
ワル子さんはLINEスタンプ用に考案されたキャラクターです。
『絵本版ザ・ワル子さん 大暴れの緋色』から引用。以下おなじ
という変わった誕生秘話をもつ作品です。
著者の折羽ル子さんは、2014年5月に始まった『LINE Creators Market』の利用者です。
『ザ・ワル子さん スタンプ』は、こちらのサイトにおいて全種類を見ることができます。
ザ・ワル子さん by 折羽ル子|LINEスタンプ検索サイト Stampers(スタンパーズ)
つまり本書は、LINEスタンプからKindleストアへの逆輸入コンテンツという珍しいものです。著者は、セルフパブリッシングにおける最新事例の実践者と言えるのではないでしょうか。
本当はさみしがりやのワル子さん
前述したとおり、本書『絵本版ザ・ワル子さん 大暴れの緋色』は、自作LINEスタンプのイラストを使用しており、著者はそれら1枚ごとに解説を兼ねたテキストを加えることによってストーリーを生み出しています。
ワル子さんは名前のとおり悪いことが好きで残虐な性格なので、中身はブラックユーモア満載です。
たとえば、友だちであり下僕でもあるブタ(名前はピエール)をイジメることに快感を感じています。
(友達の一部を食べるシーン。ちなみに……この描写はスタンプ審査においてセーフだったそうです。)
近づきがたいバイオレンス・ガールかと思いきや……物語を読み進めるうちに、行動とは裏腹なワル子さんの切ない一面が見えたりもします。
感想
単なるスタンプ絵を集めたものなのに、違和感なくストーリーが成立しています。
著者の力量によるのはもちろんですが━━じつは必然なのかもしれません。
なぜなら、LINEスタンプはわたしたちの日常に即した内容(典型的な行動や感情)を表現しているものであり、つなぎ合わせれば、なんらかの小さな物語が発生しても不思議ではないからです。
「スタンプだけで会話が成立する」というLINE独特のコミュニケーションは、知らぬうちに、ふつうの人たちの創作回路を刺激しているのかもしれません。今後、クリエイターズスタンプの影響により、小さな物語の絶対数が史上まれにみる速度で増加していくことでしょう。
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- 絵本版ザ・ワル子さん 大暴れの緋色
- 著者:折羽ル子
- 価格:250円
- 読了にかかる時間:約15分(個人差があります)
「エキセントリック」度 ★★★★☆(4) 「ビビッ」度 ★★★★☆(4) 「満足」度 ★★★★☆(4) 「総合」 ★★★★☆(4)
著者について
折羽ル子さん(@orichallcom)。たぶん『おりはるこ』と読みます。小説など、Kindleストアで好評発売中。
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