こんにちは!
つんどく速報ライター☆イマガワです。
・ねこぢるyこと山野一が本格復帰!
・『月刊漫画ガロ』出身まんが家の育児コミックエッセイ
・セルフパブリッシングのために全144ページ書きおろし
つんどく速報ライター☆イマガワです。
ざっくり言うと
・ねこぢるyこと山野一が本格復帰!
・『月刊漫画ガロ』出身まんが家の育児コミックエッセイ
・セルフパブリッシングのために全144ページ書きおろし
そせじ(1)
山野一(著)
不朽の怪作「四丁目の夕日」の山野一が描く、ハッピー育児コミック!
「世の中に双子というものがいるのは一応知ってましたが、
自分の元に生まれるなどとは
夢にも思ってませんでした…」(山野一)
双子の女の子、ハナ子&ミミ子と元・鬼畜系漫画家の父親+毒舌母さんが繰り広げる波瀾万丈な日々。
山野一が自身の体験をもとに描き下ろした、シュールでハッピーな新型育児コミック。
そせじ第1話~第8話のほか、ショートコミック「そせじ日記」「プティそせじ」、そしてイラスト、読み物を贅沢に収録!
※下記プレビューはPC向けです。
鬼畜王の帰還!?
本書『そせじ(1)』は、鬼畜系マンガ家である作者━━ねこぢるyこと山野一さんが、50歳を目前にしてさずかった双子ちゃん達との日常を記録した、育児エッセイまんがです。
『そせじ(1)』から引用。
KindleストアやKDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)に触発された作者が、セルフパブリッシング初挑戦にあたって全144ページを新規書き下ろし!
山野一とは?
『やまの・はじめ』と読みます。1961年生まれ。代表作は『四丁目の夕日』。知る人ぞ知る『月刊漫画ガロ』出身の漫画家です。
『ねこ神さま 1』から引用
人によっては『山野一』名義よりも『ねこぢる』あるいは『ねこぢるy』名義の漫画作品にて、絵を目にした回数のほうが多いかもしれません。
山野さんは、漫画家ねこぢる(故人)の夫であり『ねこぢる』作品群の共同制作者なのですが━━まあ、それは別のお話。
山野さんをマイナー漫画家にカテゴライズするのは正しくない。ただ単に、多くの読者が「山野一を知る機会」を与えられなかっただけにすぎません。もっと評価されるべき漫画家です。
デビュー当時(1980年代)から一貫する「ヒトを狂気にいたらしめる貧困と孤立と抑圧」というテーマをたくみな作劇によってドラマチックに仕上げている一連の山野作品は、目の肥えた現代マンガ読者たちにも十分通用する普遍的なおもしろさを備えています。
鬼畜まんが『四丁目の夕日』
四丁目の夕日 (扶桑社文庫)
山野 一(著)
出版: 扶桑社
1986年に『月刊漫画ガロ』誌上で発表した、全1巻の読み切りマンガ。約30年を経た現在でも末長く売れ続けている『山野一』名義の代表作です。
その名が示すとおり『三丁目の夕日』(作・西岸良平)にあやかっています。
じつは本家『夕日』の原作マンガを読めばわかるのですが、わりと人が事故や病気で死にます。
『三丁目の夕日 夕焼けの詩(3)』から引用
死ぬけれども「死んだ」とは書かず、血や遺体などが描写されることもありません。
その一方、パロディである『四丁目の夕日』は、本家が隠蔽しているアレとかアレなどをダイレクトに表現しており━━人間がミンチ肉になったり、罪のない子供の首が吹っ飛びます。
『四丁目の夕日 (扶桑社文庫)』から引用
※モザイク処理は編集部によるものです
山野一が描く『夕日』の主人公は、小さな町工場の長男です。
彼は、国立大学への進学を目指しているのですが、次々と不幸が襲いかかり悲惨な人生を送ることになります。おそらく━━あなたが予想するよりも10倍くらい斜め上をいく残酷なストーリーです。グロ注意。
『そせじ』
そして、2014年。長きにわたり鬼畜の名をほしいままにしてきたアラフィフの男性漫画家が再婚して双子(一卵性双生児)をさずかり、ノリノリで育児マンガまで描いてしまった━━『そせじ(1)』です。
初見はどうみても『ねこぢる』なわけですが……読んでみれば『山野一』とも『ねこぢるy』とも異なる、ゆるふわテイストをただよわせているではありませんか!
双子の女の子は、それぞれ『ハナ子』と『ミミ子』。ねこぢる時代の『にゃーこ&にゃっ太』を思い出しますが、まだ4歳なのでこじらせていない。セーフ!
ふたたび『そせじ(1)』から引用。以下おなじ
父親は、作者とおなじ『鬼畜マンガ家』で酒好きの人物。とくに暴れることもなく、悪ノリといえば━━せいぜい我が子らにデタラメな知識を教えてからかう程度。
そして、ご安心ください。双子ちゃんのお母さんは健在です。メンタルのヘルスも調子良さそう。
誰もがうらやむ、ほほえましい一家だんらんの情景です。
……と見せかけて
やっぱり、根っこは山野一でした。
※シルエット化が、せめてもの心づかい
子供は死にやすい。たまたま死ななかった子供だけがニンゲンになれるのです。
今回ご紹介した『そせじ(1)』は、第1巻です。
三つ子の魂百まで。最終巻にはもしかすると━━軽量でもじゅうぶんな殺傷力のある凶器をふりまわす基地外が乱入してすべてをメチャクチャにするのではないか? ━━などと、わたしは妄想しながら読んでいました。次巻以降の双子ちゃんの安否は、いかに!?
Kindleストアでサンプルが無料で読めます。お試しください。(スマートフォン、タブレットでもOK)
- そせじ(1)
- 著者:山野一
- 価格:390円
- 読了にかかる時間:約30分(個人差があります)
「明るいねこぢる」度 ★★★★★(5) 「育児エッセイ」度 ★★★★★(5) 「満足」度 ★★★★★(5) 「総合」 ★★★★★(5)
著者について
山野一さん(@1yamano)。『やまの・はじめ』と読みます。1961年福岡生まれ。立教大学文学部卒。月刊 『漫画ガロ』でデビュー。ねこぢる他界後はねこぢるy名義で活動。2006年再婚、2008年双子出生。
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コメント
コメント一覧 (7)
箸は危険だから止めないとやばいな
元旦那のほうがな、鬼畜に生きてる
死んだとおもってたわ